F1レースディレクターを務めるマイケル・マシが、2020年にペナルティーに関するF1競技ルールを見直す可能性があると示唆した。
今季のF1第7戦カナダGP決勝ではトップを走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がコースオフした際、後ろを走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)の進路を妨害する形でコースに戻る危険行為を犯したとして5秒ペナルティーが科された。
これによって先頭でチェッカーフラッグを受けながら2番手でフィニッシュしたハミルトンに勝利を手渡してしまうことになったベッテルは激怒。そしてファンばかりでなく、F1関係者の中にもそのペナルティーに対して批判の声を上げた者が多かった。
フェラーリはその裁定に対して「再検証」を求めたものの、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)はそれを却下している。
だが、今回の一件を機に、F1のルールはあまりにも厳格過ぎ、それがレースの面白みを損ねているとの声が強まったことから、FIA内部にも競技ルールを見直す必要があるのではないかとの考えも生まれてきているようだ。
「2019年シーズンを通じて有効なレギュレーションがある」
「どんなスポーツでもシーズンの途中で何かを変えてしまうのは賢いやり方だとは思わない」
今シーズンのF1開幕直前に急逝したチャーリー・ホワイティングの後任として現在レースディレクターを務めているマシはフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ると次のように付け加えた。
「とは言え、問題に関しては研究する必要がある。我々は常に改善を目指しているからね」