ルノーF1チームの特別アドバイザーを務めるアラン・プロストが、今やルノーには「最高レベルのF1エンジン」があると主張した。
昨年限りでレッドブルがルノーとの関係に終止符を打ち、今年からホンダエンジンにスイッチしている。このため、今季ルノーエンジンを使っているのはルノーワークスチームとマクラーレンの2チームだけとなっている。
現役時代に4回F1チャンピオンに輝いた実績を持つプロストは、2019年シーズン序盤を振り返りながら母国フランスの『Le Figaro(フィガロ)』に次のように語った。
「シーズン序盤は困難だった」
「だが、我々も問題を抱えていることにはずっと気付いていたんだ。タイヤをどう扱えばいいのかを理解できないという問題もあったし、エンジンにも信頼性がなかった」
「それはうれしくない驚きだったよ。それがよくなかった点だ。だが、いい点もあった。それは我々が速やかにそれを手直しすることができたことだ」
そう語った64歳のプロストは次のように付け加えている。
「今では問題なく我々がF1において最高レベルのエンジンを持っていると言うことができるよ。とは言え、フェラーリと争えるようにするにはまだ改善が必要だがね」
実際のところ、ルノーが行ったシャシーとエンジンの改善がうまくいったのは明らかだ。そして現時点ではルノーエンジンを搭載するマクラーレンとルノーがコンストラクターズランキングでトップ3チームに次ぐ4番手、5番手に位置している。
しかしプロストも、エンジンはともかくシャシー部分でトップ3チームのメルセデス、フェラーリ、レッドブルに追い付くのは簡単なことではないと考えている。
「あちらこちらでレッドブルには勝つことができるかもしれない。だが、今季メルセデスとフェラーリに追い付くのはまだ不可能だ」
プロストはそう語ると次のように締めくくった。
「今のギャップが1秒だとすれば、今季が終わるまでにはそれをコンマ5秒に削る必要がある」