元F1ドライバーのラルフ・シューマッハが、ペナルティーに関する現在のF1ルールを見直す必要があるかもしれないと示唆した。
これは、今季のF1第7戦カナダGP決勝で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して危険行為を行ったとしてセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にペナルティーが与えられた件に関連してのことだ。
カナダGP決勝でトップを走行していたベッテルだが、5秒加算ペナルティーが科せられたことで今季初優勝を逃してしまった。
現在フェラーリではその裁定に不服を申し立て、F1統括団体のFIA(国際自動車連盟)に再検証を行うよう求めている。
7度F1王者となったミハエル・シューマッハの弟であり、かつてウィリアムズやトヨタで活躍したラルフはテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に対し、自分がレースをしていたころは今回のベッテルとハミルトンのようなインシデントに対してペナルティーが科されるようなことはなかったと語り、次のように続けた。
「だけど、現在のルールに基づけば、タイム加算ペナルティーは正解だよ」
「もちろん、こうしたルールによってレースが制約を受けてしまう。だから、僕個人としては昔のレギュレーションの方が好きだね」
43歳となったラルフはそう語ると、次のように付け加えた。
「僕はフェラーリがその裁定を覆そうとしているのだと理解している。だけど、それよりも彼らとしてはそのルールを変えることに取り組みたいと考えているのかもしれないよ。そうすれば今後こういうことは起きなくなるからね」