1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブが再びロバート・クビサ(ウィリアムズ)のF1復帰に関して否定的な見解を示した。
2011年に負った大けがを克服して今年9年ぶりにF1復帰を果たしたクビサだが、ビルヌーブは今季のF1開幕戦オーストラリアGPが終了した時点で、これに関して次のようなコメントを行っていた
「F1は最高峰レースであるべきなんだ。だから、障がいを抱えた者でも出走できるということになれば、それはこのスポーツにとっていいことではないよ」
■F1は最高のドライバーたちのもの
そして、ビルヌーブは先週末にモントリオールでF1カナダGPが開催された際にも、クビサの母国ポーランドのテレビ局『TVP Sport(TVPスポルト)』に次のように語った。
「僕はロバートの復帰を好ましいとは思っていなかった」
「僕にとってF1は選ばれた者のためのものだし、ベスト中のベストのためのものだ」
「はっきりしていることは、ロバートはルーキーに過ぎない彼のチームメートよりも明らかに遅いということさ。重要なのは結果だけだからね」
確かに、今季これまでに行われた7レースでは、予選・決勝を通じてクビサは一度もチームメートのジョージ・ラッセルを上回る成績を残すことができていない。
■F1マシンの差はないはず
伝えられるところによれば、クビサはウィリアムズが自分よりもラッセルの方にいいマシンを与えているのではないかとの疑念を抱いているようだ。
その可能性について質問を受けたビルヌーブは「分からないよ。僕はあのチームにいるわけではないからね」と答え、次のように続けた。
「だけど、F1ではそういうことは難しいと思うよ。今のF1マシンはどれもかなり似通っているしね。確かに可能性がないわけではない。だけど、恐らくはセッティングがロバートのスタイルに合っておらず、ラッセルの方に合っているんじゃないかな」
「外部から全てを理解することはできないよ」
■ウィリアムズはもはやF1チームではない
さらに、ビルヌーブはかつて自分がF1ドライバーズタイトルを獲得したチームであるウィリアムズにもはや名門チームとしての面影は微塵も見られないと次のように語っている。
「あのチームは終わっているよ」
「彼らは今の状況を改善するために何もやっていない。彼らにとって唯一興味があるのは1年が終わったときにいい財務報告をすることだけだ」
そう語ったビルヌーブは次のように付け加えた。
「昨年彼らは1600万ドル(約17億3000万円)の利益を計上した。投資家たちは満足しているし、彼らにとってはそれで十分なのさ」