F1カナダGP決勝レースで、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップでフィニッシュしたものの、ベッテルには5秒ペナルティーが課されたことから、カナダGPの優勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンとなった。
●【決勝レース結果】F1カナダGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
トップ4を占めたフェラーリとメルセデスのドライバーは、4位のバルテリ・ボッタスを除き、ピレリが最速戦略と予測したミディアムからハードへ繋ぐ1ストップ戦略を採った。
■F1カナダGP決勝レース:キーポイント
●近年で最も高温下でのカナダグランプリ決勝となり、スタート時の気温は30°C、路面温度は50°Cを上回っていた。
●ポールポジションからスタートしたベッテルは26周目に、ハミルトンは28周目にそれぞれピットストップを行った。両ドライバーは、僅差の中で終始トップ争いを繰り広げた。その闘いは、ベッテルに対してレース・スチュワードから課された「アンセーフ・リエントリー」ペナルティーによって決着した。
●9番グリッドからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ハードタイヤでの長いオープニングスティント後、ミディアムでのファイナルスティントを走行した。
これと同じ戦略を採ったレーシング・ポイントのランス・ストロールは9位を獲得した。
●高温のコンディション下にもかかわらず、1ストップが主流のレースとなった。注目すべき例外は、メルセデスのバルテリ・ボッタスだった。ボッタスは、終盤にソフトタイヤへ交換する2回目のピットストップを行い、ファステストラップポイントを獲得した。
●ルノーは、ソフト - ハードと繋ぐ1ストップ戦略で、今シーズン初めてとなる両ドライバー入賞を果たした。トップ6で4種類の異なる戦略が実行された。
■各コンパウンドのパフォーマンス
●ハードC3:
その耐久性が高温下のレースに適応したハードは、全般的に積極的に使用された。スタートから48周をハードで走行したフェルスタッペンは、4つのポジションアップに成功した。
●ミディアムC4:
ミディアムは、勝利の鍵を握るタイヤとなりました。トップ10グリッド中、ミディアムでスタートしたドライバーが、フィニッシュ時のトップ4を占めた。レースの序盤、高速のペースにもかかわらず、ミディアムのデグラレーションは予測よりも小さいものだった。
●ソフトC5:
高温のコンディションがソフトのサーマルデグラデーションを誘発したことから、ソフトでのスティントは比較的短くなった。終盤にソフトで計測されたファステストラップは、これまでのラップレコードを更新している。
■ピレリカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「スタート時の路面温度が52°Cという非常に高温なコンディション下、両ドライバー合わせて9回のタイトルを獲得している2人のチャンピオンによる見応えある闘いが終始展開されました。
今日のコンディションは、明らかにソフトコンパウンドに影響を及ぼしましたが、ミディアムのサーマルデグラデーションは予測よりも小さいものでした。
全体的に、タイヤはコンディションの厳しさに対応し、大半のドライバーが1ストップを実行しました。ミディアムからハードへ交換する1ストップ戦略が、今日の最適な戦略でした。
また、ハードで長いオープニングスティントを走行したマックス・フェルスタッペンとランス・ストロールは、ハードを上手く活用し、価値あるポイントを獲得しました」
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