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【決勝レポート】ベッテルがトップチェッカーも今季初勝利ならず ホンダ勢は5位が最高/F1カナダGP

2019年06月10日(月)5:55 am

2019年F1第7戦カナダGPが6月9日(日)、ジル・ビルヌーブ・サーキット(1周4.361km)で3日目を迎え、現地時間14時10分(日本時間10日3時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季5勝目、通算78勝目。

●【決勝レース結果】F1カナダGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

70周のレースがスタートするとポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がトップの位置をキープしてターン1を駆け抜ける。

7番グリッドスタートのニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)がバルテリ・ボッタス(メルセデス)をかわして6番手に浮上。後方では13番グリッドからスタートしたアレクサンダー・アルボン(トロロッソ)が他車との接触によりマシンにダメージを負い、緊急ピットインを行ったことで最後尾に順位を下げてしまう。

7周目にレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがマクラーレンのランド・ノリスをオーバーテイクして8番手に浮上。8周目には5番手を走行していたピエール・ガスリー(レッドブル)が早々とピットインし一番硬いハードタイヤに交換。13番手でコース復帰したガスリーはそのままレースを走りきる戦略だ。

9周目には4番手に浮上していたリカルドもピットに入り、ハードタイヤに交換する。ところがその周にノリスがホームストレートエンドでコース脇にマシンを止めてしまう。右リアサスペンションが壊れ、そこから炎が上がっている。どうやらブレーキトラブルによる加熱でサスペンションが破壊されたようだ。

17周目にはヒュルケンベルグもタイヤ交換を行う。早めにタイヤ交換したガスリーがレーシングポイントのランス・ストロールに頭を押さえられる形となっていたことからヒュルケンベルグがその前でコース復帰することに成功した。

27周目にトップを走行していたベッテルがピットインしハードタイヤに交換。その次の周にハミルトンもハードタイヤに交換。これでルクレールが暫定トップに立った。

30周目にはボッタスもピットイン。ボッタスはリカルドの後ろでコースに戻る。33周目にはルクレールもタイヤ交換を行い、まだタイヤ交換を行っていないフェルスタッペンの後ろ4番手でコース復帰する。

35周目にはボッタスがリカルドの背後に迫り、ストレートでは横に並びかけるも、リカルドが巧みなライン取りでボッタスにオーバーテイクを許さない。36周目にはルクレールがフェルスタッペンをオーバーテイク。フェルスタッペンはこれで4番手に下がる。

39周目にやっとボッタスがリカルドをとらえてフェルスタッペンに次ぐ5番手に浮上。ボッタスは徐々にまだタイヤ交換を行っていないフェルスタッペンとのギャップを縮めていく。

2番手を走行するハミルトンも徐々にベッテルとのギャップを縮め、背後からプレッシャーをかけていく。

すると48周目にベッテルがターン3でコントロールを乱してコーナーをショートカットしてしまう。コースに戻ったベッテルだが、そこでハミルトンの進路を妨害するような形となってしまい、このインシデントが審議対象となる。

49周目にはフェルスタッペンがピットに向かい、ここでミディアムタイヤに交換。フェルスタッペンはヒュルケンベルグの後方7番手でコース復帰する。

フェルスタッペンはその後51周目にヒュルケンベルグ、53周目にはリカルドオーバーテイクして5番手に順位を上げた。

レースが58周目を迎えたところでベッテルに対して5秒加算ペナルティーが科されたことがアナウンスされた。これによりトップを走行するベッテルが勝利するには2番手のハミルトンに5秒以上の差をつけることが必要となってしまった。しかし、ベッテルのペースは上がらず、逆にハミルトンがまたギャップを縮め始める。

62周目には序盤にダメージを負ったアルボンがピットイン。そのままリタイアとなってしまう。

レースが残り3周となった68周目に4番手を走行していたボッタスがピットイン。すでに5番手フェルスタッペンとの間に十分なギャップを築いていたボッタスはここでソフトタイヤに交換してファステストラップポイントを狙いにいく。

その周には10番手を走行していたストロールと11番手にいたダニール・クビアト(トロロッソ)が相次いでカルロス・サインツ(マクラーレン)をオーバーテイク。これでクビアトがポイント圏内の10位に浮上した。

ボッタスは69周目に狙い通りにこれまでのラップレコードを更新する1分13秒078のファステストラップを刻むことに成功した。

レースはそのままファイナルラップを迎え、ベッテルがトップチェッカーを受け、ハミルトンが2番手でフィニッシュ。しかしベッテルに5秒が加算されることで優勝の栄冠はハミルトンの手に渡ることになった。

納得のいかないベッテルは所定の位置にマシンを止めず、通常レース終了直後に行われるインタビューも拒否するという行動に出てしまうなど、後味の悪いレースの終わり方となってしまった。

ホンダ勢はフェルスタッペン、ガスリー、クビアトの3台がポイントを獲得したものの、ガスリーはタイヤ交換戦略がうまく機能せずにルノー勢に抜かれてスタート順位を下げるなど、反省点も残るレースとなった。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
3位/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
4位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
5位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
6位/ダニエル・リカルド(ルノー)
7位/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
8位/ピエール・ガスリー(レッドブル)
9位/ランス・ストロール(レーシングポイント)
10位/ダニール・クビアト(トロロッソ)

次戦2019年F1第8戦フランスGPは6月21日(金)の現地時間11時(日本時間18時)に開幕。決勝は6月23日(日)の現地時間15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

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