14日(火)に2020年にF1オランダGPが復活開催されることが正式に発表された。
そのオランダGPは、今年で開催契約が切れるスペインGPに代わってF1カレンダーに載ってくるものだとうわさされている。
■オランダGP開催時期は「モナコの前」
事実、F1オーナーであるリバティ・メディアの一員であり、F1最高責任者のポジションにあるチェイス・キャリーは、2020年のオランダGPはどの時期に開催されることになるのかと質問されると次のように答えている。
「モナコの前だよ」
「だが、具体的な日程はまだ確定していない」
だが、こうしたことから、モナコGPの前にスペインGPが開催されているバルセロナが2020年のF1カレンダーから抜け落ちるのは間違いないと受け止めた者が多いのは確かだろう。
しかし、バルセロナもまだリバティ・メディアとの交渉を続けていることが報じられている。
■2020年F1カレンダー完成にはあと1、2か月必要
実際のところ、2020年にはベトナムGPが初開催されることも決まっている。そしてスペイン以外にも、イギリス、ドイツ、イタリア、メキシコなどが今季で開催契約が切れることになっている。
キャリーも、2020年のカレンダーが固まるにはまだ時間がかかると次のように続けた。
「2020年のカレンダーはまだできあがってはいないよ。恐らく、あと1か月か2か月はかかるだろうね」
「昨年、カレンダーが確定したのは8月になってからだった。しかし、我々はあと1か月か2か月で決めることを目指している」
■ザントフォールトは鈴鹿に似たチャレンジングなサーキット
一方、地元で35年ぶりにF1が復活することを喜んでいるオランダ出身ドライバーのマックス・フェルスタッペンは、オランダGPが開催されることになるザントフォールト・サーキットはドライバーの人気も高い日本の鈴鹿サーキットに似た素晴らしいサーキットだと語っている。
昨年までレッドブル・ホンダでフェルスタッペンのチームメートとして活躍していたダニエル・リカルド(ルノー)も同意見のようだ。
「速いし、昔ながらのサーキットだ。あそこを走るには度胸が必要だよ」
そう語ったリカルドは次のように付け加えた。
「だけど、すごく高速で狭いから、オーバーテイクはすごく難しいだろうと思うよ」
伝えられるところによれば、フェラーリのセバスチャン・ベッテルもオーバーテイクが難しいことで知られるスペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットよりもザントフォールトの方がさらに追い抜きは減るだろうとコメントしたという。
■ザントフォールトの改修内容はまだ不明
さらに、ザントフォールトのコースにはグラベル(砂利が敷かれたエリア)が施されている部分が多く、コースオフしてしまうとそこでレースを終えることになる可能性が高いことでも知られている。
ザントフォールトでは2020年のF1開催に向けていくつかのコーナーを改修することが明らかとなっているが、ベッテルは「僕たちがあそこに行く頃にはグラベルはなくなっていると思う」と予想している。
だが、オランダGPのスポークスマンを務める元F1ドライバーのヤン・ラマースは、実際にザントフォールトにどのような改修が施されることになるのかは明らかにせず、次のように語った。
「F1からの要望とFIA(国際自動車連盟)の基準を満たすために、サーキットと施設はいくつかのエリアが近代化されることになる」
FIA会長のジャン・トッドも、F1が出したオランダGP開催決定に関する声明の中で「F1レース開催に必要な安全基準を満たすためにこれから多くの準備が必要となる」ことを認めている。