フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、フェラーリは今季のタイトル獲得をあきらめてなどいないと主張した。
●【決勝レース結果】2019年F1第4戦アゼルバイジャンGPのタイム差、周回数、ピット回数
バクーで開催された先週末のF1アゼルバイジャンGPでの結果を踏まえ、イタリアではメディアによるフェラーリ批判が一層強まってきている。
アゼルバイジャンGPでもメルセデス勢が今季開幕から4戦連続となる1-2フィニッシュを達成し、絶対的な強さを示してみせた。
フェラーリの事実上のナンバー1ドライバーであるセバスチャン・ベッテルは今のF1は「退屈だ」とコメントするに至っている。
だが、今季のF1タイトル獲得を視野に入れているドライバーにとってはもちろんそんなことはない。
アゼルバイジャンGPで今季2勝目をあげ、再びドライバーズランキングのトップに返り咲いたバルテリ・ボッタス(メルセデス)は次のように語った・
「まったく退屈なんてしていないよ。タイトル争いをしているのであればね」
■もはやあきらめムードの伊メディア
イタリアのメディアの中には、今季はまだ4レースしか終えていない段階にもかかわらずすでにフェラーリがタイトルを獲得するチャンスは消えたと考えているところも少なくないようだ。
「そういう疑問が出るのは当然のことだ」
そう書いた『La Repubblica(レプブリカ)』は次のように付け加えている。
「ベッテルはどうやらリスクを負うよりは少しでもポイントを持ち帰った方がいいという考え方に従っているようだ」
さらに、『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は「シルバーアロー(メルセデス)との差は広がるばかりだ」と書き、『La Stampa(スタンパ)』も「フェラーリは次から次へとチャンスを無駄にしている」と嘆きの論評を行っている。
■まだ17レース残っているとフェラーリのボス
だが、今季からフェラーリのチーム代表を務めている技術トップでもあるビノットは、今はまだ慌てるべきときではないと『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように主張した。
「目標は、常に弱点を理解し、それを改善することなんだ」
「我々は今後いくつかの選択を進め、もっと攻撃的な開発も進めていく。だが、それは普通のことなんだ」
「チーム内の気迫は素晴らしいし、いい結果を出したいと思っている。一致団結して取り組んでいくよ」
「シーズン開幕時にはもっと競争力があることを期待していた。だが、まだ17レースも残っている。もちろん、これからもタイトル獲得を目指していくよ」
そう語ったビノットは次のように付け加えた。
「計算をするつもりはない。1レース1レース進めていくだけさ」