1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブが、今季レッドブルに昇格したピエール・ガスリーがチームメートのマックス・フェルスタッペンに並ぶような活躍を見せるチャンスはないだろうと語った。
現在48歳のカナダ出身のビルヌーブは、少し前にドイツのテレビ局に対し、ガスリーが今シーズン途中でダニール・クビアトと入れ替わりにトロロッソに降格される可能性もあるだろうと語っていた。
そして、このほどオランダの『RacingNews365(レーシング・ニュース365)』もビルヌーブが次のように語ったと報じている。
「レッドブルはフェルスタッペンを中心として構築されている。だから、ガスリーには今季マックスを倒すチャンスはないよ」
「ガスリーは昨年もそれほど目立ったわけではないし、一貫性もなかった。だけど、今年は大きすぎるほどのプレッシャーを抱えているようだ」
「彼はすでに絶対的なリーダー(フェルスタッペン)がいるチームに移ったし、彼の上にはヘルムート・マルコもいる」
ビルヌーブが言及したレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるマルコは、レッドブルとそのジュニアチームであるトロロッソのドライバー管理責任者でもある。そして、結果が出せないドライバーに対しては時として非情とも言える扱いをすることでも知られている。
ダニエル・リカルドの離脱に伴って今季レッドブルのシートが与えられたガスリーだが、プレシーズンテストで2回のクラッシュを演じてチームが予定していたプログラムに大きな影響を及ぼしたことですでにマルコから手厳しい批判を受けている。
「もし自分にとってあまりいい形で物事が進まず、チームメートがあまりにも強く、チームの誰からもパフォーマンスが低いと非難されるようであれば、それは若いドライバーにとっては酷なことだよ」
「今シーズンの彼はマックスに近づくことさえできないと思っているよ」
そう語ったビルヌーブだが、こうしたコメントは決して23歳のフランス人ドライバーであるガスリーを気の毒に思ってのことではないようだ。
「マックスは自分のチームメートを助けるために時間を使おうとはしないだろうし、それについては僕も賛成だよ」
ビルヌーブはそう語ると次のように付け加えた。
「F1とはそういうものだし、そのレベルにおいては可能な限りチームメートに勝つことが重要だからね」