NEXT...F1開催スケジュール

ベッテルとルクレールのチーム内バトルは歓迎だとフェラーリのボス

2019年04月05日(金)17:14 pm

フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、今後もセバスチャン・ベッテルのサポートを続けていくことに変わりはないと主張した。

■またも批判の矢面に立たされたベッテル

ベッテルは昨年、メルセデスをしのぐ性能を持つマシンを手にしながら自分のミスでタイトル獲得を逃したとして、特にフェラーリの地元イタリアのメディアから大きな批判を受けていた。

そして、先週末に行われた今季のF1第2戦バーレーンGP決勝で、またもベッテルはミスを犯してしまい、表彰台を逃してしまった。

一方、予選で素晴らしい速さを見せて初ポールポジションを獲得した若きチームメートのシャルル・ルクレールは、決勝でも終盤にエンジントラブルを抱えるまでは独走態勢を築いていた。

こうした状況のもと、イタリアのメディアにはこれからのフェラーリをしょって立つのはベッテルではなくルクレールだという論評を展開するものが増えてきている。

■まだクルマがしっくりこないとベッテル

実際のところ、ベッテルも今年がまだ2年目のF1シーズンである21歳のルクレールの速さには驚かされたようだ。

「シャルルの方がすべてのエリアで速かったよ」とベッテルは認めている。

ベッテルは、2019年型フェラーリF1マシンであるSF90は開幕戦のオーストラリアGPのときよりは改善されたものの、まだ2月にバルセロナで行われたシーズン前テストのときのような状態にまでは戻っていないと次のように語った。

「メルボルンに比べれば、バーレーンでは本当に前進できていた。だけどバルセロナのときほどではなかったよ。あそこでは自分が望む通りのことができていたんだ」

ベッテルはバーレーンGPの翌週に行われた公式テストにも参加しており、そこで「レース中の異なる段階」のシミュレーションを行ったことを明らかにし、次のように付け加えた。

「僕たちが集めた情報は中国(第3戦/14日決勝)で生かせるはずだよ」

■チーム内バトルは歓迎すべきだとビノット

一方、ビノットはベッテルがバーレーンで犯したスピンに関しては擁護したものの、これまで4度F1チャンピオンになった実績を持つベッテルと、新星ルクレールのチーム内バトルをうまく管理していくことが今後の課題となるだろうと認めている。

「もちろん、チーム代表として今後はドライバーたちを管理していかなくてはならない。これまではそういう必要はなかったがね」

今年の1月にマウリツィオ・アリバベーネに代わってフェラーリの新チーム代表に就任したビノットは『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ると次のように付け加えた。

「だが、それはいいことだと私は考えているんだ。チーム内に正しいファイティングスピリットがあるのは重要なことだからね。そしてそれにはドライバーたちも含まれるよ」

■速くてベッテルに合うクルマが必要

しかし、キミ・ライコネン(アルファロメオ)の後任として今年からフェラーリに加わったルクレールが速さを見せる一方で、ベッテルの方がクルマにうまく対応できていないという状況は大きな問題であるのは確かだろう。

「ドライバーにとっては、チームが自信を持っていることを感じられることが重要なんだ。我々は彼(ベッテル)がいい感触を得られるように全力を尽くしている」

「だが、それ以上に重要なのは、私の意見だが、強いクルマだ。結局のところ、優秀で速いクルマがあればすべてがうまく機能するものだからね」

そう語った49歳のビノットは次のように付け加えている。

「そして、それは彼に合うクルマであることも必要なんだ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック