元F1ドライバーのラルフ・シューマッハが、かつて所属していたウィリアムズが不振を極めている原因はチームのマネジメントにあるとの見解を示した。
7度F1王者となったミハエル・シューマッハを兄に持つ43歳のラルフは、ドイツの『motorsport-total.com』に対し、イギリスの名門プライベートF1チームであるウィリアムズは以前から「不安と恐怖」によるチーム運営をしていたのだと次のように語った。
「ウィリアムズには非常に特別なスタイルのリーダーシップがあるんだ。パトリック・ヘッド(共同設立者)がいたときにはバランスがとれていたけれどね」
「それは70年代、そして80年代からとられているリーダーシップで、不安と恐怖による支配に近いものだ。残念なことだよ。僕はみんなの士気を高める必要があると思うからね」
ヘッドはすでに2012年限りでチーム運営からは退いている。そしてそのヘッドとともにウィリアムズを設立したフランク・ウィリアムズが現在もチーム代表職にはあるものの、実際にはチーム副代表を務める娘のクレア・ウィリアムズが現在はチームをコントロールする立場にある。
「現在の体制では、ウィリアムズは従業員の力を最大限に引き出すことなどできないよ。チームとしての団結などない状態だからね」
「エンジニアたちはお互いに協力し合うどころか、ぶつかり合ってばかりだ」
「残念なことに、クレアは父親のやり方を引き継いでいる。彼女はそれが自分の正しい仕事なのかどうか考えるべきだね。ウィリアムズのチーム管理体制は見直されるべきなんじゃないかな」
そう続けたラルフは次のように付け加えている。
「最近クビになったばかりの人物(パディ・ロウ/元技術トップ)は、ほかのチームでは素晴らしい成功を収めていた。その彼でさえウィリアムズをいい方向に導くことはできなかったんだ。それだけで疑問を投げかけ始めるには十分だよ」