2019年F1シーズン開幕直前の3月11日(月)、今シーズンの開幕戦オーストラリアGPから決勝レースで最速ラップタイムを刻んだドライバーに1ポイントが付与されることが正式に決定した。
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F1のボスとFIA(国際自動車連盟)はこの新ルール導入について議論をしてきたが、F1ストラテジー・グループとF1コミッションによる電子投票により満場一致でゴーサインが出た。
ただし、このファステストラップポイント(FLポイント)は「10位以内でゴールしたドライバーとコンストラクター」だけが付与対象となる。
■対象は10位以内。11位以下は対象外
つまり、11位以下でフィニッシュしたドライバーやレース途中でリタイアしたドライバーはたとえ最速ラップタイムを刻んでもポイントを手にすることはできない。この場合、そのレースでファステストラップポイントを得るドライバーはいないことになる。
このルールが採用されたことで、トップ10フィニッシュが可能なドライバーたちは追加の1ポイントを獲得しようとレース終盤にさらにペースアップすることが想定される。
■11位以下はライバルのFLポイント獲得阻止を目指す
さらに、たとえ11位以下のドライバーであっても、自分が最速タイムを刻むことによりライバルドライバーやチームにこの1ポイントが与えられることを阻止することも可能となるため、最後まで白熱したレース展開となることが期待されている。
たとえば、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がレースでトップを走行し、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップ10には全く届かないポジションを走行していたとする。
この時にハミルトンがファステストラップを記録すれば、ベッテルを含むトップ10のドライバーたちはファステストラップを獲得することができなくなるのだ。
今シーズンは21戦あるため、ファステストラップによる「新たな21ポイント」を巡って、新しいレースの戦い方が見られそうだ。
1950年に始まったF1は、まもなく記念すべき1000回目のレースを迎えるが、実はこのファステストラップポイントは1950年から1959年までに実施されていたため、60年ぶりのファステストラップポイント復活となる。
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