プレシーズンテスト2回目の3日目(テスト7日目)午前、複数のチームが最も柔らかいC5タイヤを装着して予選シミュレーションを実施し、フェラーリとトロロッソ・ホンダが1分16秒台へ突入した。
午前中、まずアレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)が1分16秒台へ突入し関係者を驚かせた。しかしそのすぐ後、シャルル・ルクレール(フェラーリ)はC5のソフトタイヤで1分16.231秒を叩き出し、前日のプレシーズンテスト最速タイムを一気に0.913秒も縮めてきた。
■フェラーリ、本当は15秒台?
しかし、もっと注目したいのは、ルクレールが今朝早くにC2のハードタイヤで出した1分17.253秒というタイムだ。ピレリ発表のタイヤ性能差では、C2は3段階も柔らかいC5と比べて1.8秒差の計算になるため、実際フェラーリは1分15.453秒を出せる力があることを示している。
これは2018年のルイス・ハミルトン(メルセデス)のポールポジションタイム1分16.173秒より約0.7秒も速い計算になる。
フェラーリは昨日、ホイールリムのトラブルによりセバスチャン・ベッテルがクラッシュしてしまい、ルクレールは1周しかできなかった。そのため、フェラーリはルクレールにできるだけ多く走らせるため、今日は一日を通してルクレールが走行することになっている。
■メルセデス、フェラーリとは0.8秒差?
参考までに、この日のメルセデスはC2のハードタイヤを装着して1分18.097秒だった。同じC2タイヤを履いたフェラーリとは0.844秒もの差がついたことになる。
もちろん、このタイムを出した時の燃料搭載量は各チーム隠しているため、この結果が本当の実力ではないだろうことも注意しておきたい。
不気味なのは、メルセデスはソフトタイヤで予選シミュレーションをすることなく、今でも淡々とロングランを続けて最もマイレージを稼いでいることだ。
一方、ホンダPU勢はトロロッソ・ホンダが予選アタックをして周囲を驚かせているが、レッドブル・ホンダがいずれ見せるであろう本当の実力にも注目したい。