フェラーリの元会長であるルカ・ディ・モンテゼーモロが、ミック・シューマッハがF1にふさわしいドライバーとして成長できるよう、もっと時間を与えるべきだと主張した。
フェラーリがかつてフェラーリで5度、トータルでは7度F1王者となったミハエル・シューマッハの息子ミックと契約を結んだことはすでに報じられている通りだ。
19歳のミックはフェラーリのドライバー・アカデミーの一員として、これから本格的にF1ドライバーを目指していくことになる。
昨年ヨーロッパF3選手権のチャンピオンとなったミックは、今年はF1直下のカテゴリーであるF2へステップアップすることになっており、新たにニコラ・トッドをマネジャーに迎えたことも明らかとなっている。
ニコラ・トッドは、かつてフェラーリのチーム代表を務めていた現FIA(国際自動車連盟)会長ジャン・トッドの息子だ。
■ドイツ国内では早くもミックフィーバー
早ければ2020年にもミックのF1デビューが実現するのではないかとの期待も高まっており、ミックの母国ドイツではテレビ局が今年のF2シリーズの放映権を獲得しようと必死に動いているという。
『Kolner Express(ケルナー・エクスプレス)』によれば、現在ミックのスポンサーを務めている投資会社ドイチェ・フェルメーゲンスベラトゥンが放映権獲得のための資金援助に動くかもしれないとも考えられているようだ。
■ミックへのプレッシャーを心配するアロンソ
こうした中、昨年限りでのF1引退を決めたフェルナンド・アロンソは、ミックが抱えるプレッシャーは相当大きなものになるだろうと次のように語っている。
「彼には素晴らしい才能があるし、F1に再びシューマッハの名前が戻ってくるのはスポーツにとってもいいことだろうね」
「彼にこれ以上のプレッシャーをかけないようにして様子を見ようじゃないか。すでに彼は十分なプレッシャーを抱えているはずだからね」
■ミックに成長するチャンスを与えようとモンテゼーモロ
2014年10月までフェラーリの会長を務めていたモンテゼーモロも同意見だ。
「ミック・シューマッハ? 私は彼が大好きだよ」
「私は彼がベビーベッドにいた頃から知っているんだ。ミハエルが彼を蚊から守ろうとしていたよ」
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語った71歳のモンテゼーモロは次のように付け加えている。
「彼は真面目で知的な少年だし、成長する機会を与えられるべきだ。彼が父親のようになれるかどうかはまだ分からないが、私はそれを願っているよ」