F1オーナーのリバティ・メディアは、中国国内で2つめのF1グランプリを開催しようともくろんでいるようだ。
中国でF1が初開催されたのは2004年で、今年で16回目の開催を迎えることになる。この間、中国GPの舞台を務めてきているのは上海インターナショナル・サーキットだ。
■将来北京で2つめのF1?
だが、このほどリバティ・メディアが運営するF1商業権管理組織であるFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)でグローバルスポンサーシップ責任者を務めるマーレイ・バーネットが、中国でもうひとつF1グランプリを開催したいと考えていることを明かした。
「我々はここ(中国)で2つ目のレースを開催したいと思っている」
そう語ったバーネットは次のように付け加えた。
「すでにスケジュールがかなり過密となっているため短期的には無理かもしれない。だが、なんとかここでもうひとつグランプリを開催できる道を探りたいと思っているよ」
伝えられるところによれば、リバティ・メディアは中国の首都である北京にF1オフィスを設けることを計画しているという。こうしたことから、検討されているのは北京での市街地レースではないかとの推測もあるようだ。
■アジアでの失敗は繰り返さないとリバティ・メディア
ともあれ、リバティ・メディアがアジアでのF1市場拡大を狙っているのは確かだ。現在アジアでは中国、日本、シンガポールでF1が開催されているが、2020年からはベトナムでの開催も決定している。
しかし、最近ではマレーシアが2017年限りでF1カレンダーから消えたほか、かつて開催されていた韓国やインドでのグランプリも結果的には失敗に終わったという現実もある。
そのことについて質問されたバーネットは次のように答えている。
「我々はそれらのレースでどういう間違いを犯したのかということを学んできた。そして今後は同じ失敗を再び繰り返さないようにするつもりだ」
■中国人F1ドライバー誕生も現実味
そうした中、中国人ドライバーの周冠宇(チョー・ガンユー)がルノーの育成ドライバーとなり、開発担当としてシミュレーター作業などにも携わることが明らかとなった。
「彼が(F1で)走るのを見たいよ」
そう述べたバーネットは次のように付け加えている。
「最終的には、それはチームが決めることだ。しかし、彼らも中国がどれほど素晴らしいチャンスであるかは理解していると思っている。どうなるかは誰にも分からないし、すぐにF1で彼を見ることができるかもしれないよ」