かつてフェラーリやジャガーなどで活躍した元F1ドライバーのエディ・アーバインが、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は「ものすごく過大評価されている」と語った。
2010年から2013年までレッドブルで4年連続F1チャンピオンとなったベッテルだが、2015年にフェラーリに移籍してからはまだ一度もタイトルに手が届いていない。
とりわけ、昨年のフェラーリF1マシンは王者メルセデスと比較しても互角以上の力を持つものだったと考えている者も多く、フェラーリがタイトル獲得を逃したのはベッテルのミスによるものだったという批判の声も少なくない。
1996年から1999年までフェラーリでミハエル・シューマッハのチームメートを務めていたアーバインは、ベッテルについて母国イギリスの『BBC』に次のように語った。
「ベッテルはいいドライバーだと思うが、4回のF1チャンピオンにふさわしいかと言えば、私はそうは思わない」
「彼はすごく過大評価されていると思うね。彼の才能は限られているし、ルイス(ハミルトン/メルセデス)の方が幅広い才能を持っているよ」
F1引退後に不動産開発業で財をなした53歳のアーバインだが、実際のところ現在のF1は「退屈」であまり見る気にはならないと語り、次のように続けている。
「どんどん安全なものになってきている。それはいいことだが、ちょっと行き過ぎているよ。進歩ばかりが先走って、結局何を成し遂げたのか分からなくなっている感じだね」
「私は、(F1は)少しばかり骨抜きになってしまい、そんなに面白くないものになってしまったと思っているよ」
アーバインはさらに、2017年にF1新オーナーとなったリバティ・メディアが以前のような魅力的なF1を復活させることができるとは思えないと次のように付け加えた。
「いろんなことを変える必要があるし、変わったことひとつひとつが波及効果を生んでいくだろう。だけど、新オーナーは大金を注ぎ込んでいるから、彼らはリスクを負ってまでそうしていくつもりはないだろうと思うよ」