今後もフェラーリのチーム体制に大きな変化が生じるだろうと示唆したと報じられたフェラーリ会長のジョン・エルカーンが、それを否定するコメントを行った。
フィアット・クライスラーの会長職にある42歳のエルカーンだが、昨年7月にセルジオ・マルキオンネが急逝したことを受け、急遽フェラーリの会長も兼務することになった。
その際、ルイス・カミレリをフェラーリの新社長に指名したエルカーンだが、今年に入るとチーム代表を務めていたマウリツィオ・アリバベーネを更迭し、技術トップの座にあるマッティア・ビノットを新チーム代表に据えるなど、フェラーリF1チームの改革に取り組み始めている。
しかし、最近のうわさでは、かつてフェラーリのチーム代表を務めていたステファノ・ドメニカリが復帰し、カミレリに代わって社長職に就くのではないかとも言われている。ドメニカリは現在ランボルギーニのCEOを務めている。
そして、最近エルカーンが今後数か月のうちにフェラーリにさらに変化が生じていくだろうと示唆したと報じられている。
だが、エルカーンはそうした報道を否定し、次のように語った。
「私が語ったという言葉を読んで驚いたよ」
「いくつかの点を明確にし、真実を語る必要があると感じている」
「マッティア・ビノットをチーム代表に指名したのは革命を意味するものではないし、伝えられているようなチーム内の不和に起因するものでもない」
「それどころか、これは進化を目指していくための連続性のひとつでしかない。もちろん、過去との決別ということではないよ」
そう主張したエルカーンは、ドメニカリとカミレリのうわさに関しても、それは真実ではないと主張している。
「フェラーリの安定と専心を図ることが私の責任すべてだ。そのためにCEOとしてカミレリがいるのだ」
そう語ったエルカーンは次のように付け加えた。
「我々はフェラーリのメンバーすべての貢献を得て共にゴールに到達することになる。世界中の我々の顧客とファンが最大の決意と責任の保証人となってくれるだろう」