トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストが、最初はホンダの知識不足に「ショックを受けた」と明かした。
2015年にマクラーレンへのエンジンサプライヤーとしてF1復帰を果たしたホンダだが、その後3年間にわたって期待されたようなパフォーマンスを発揮することができず、ついに2017年をもってマクラーレンとの関係が解消されることになった。
だが、ホンダは今年からレッドブルのジュニアチームであるトロロッソへエンジン供給を開始。そして2019年からはレッドブルにもワークスエンジン供給を開始することになっている。
■最初ホンダの知識は不足していた
トストは、ホンダとの協業について『Autosport.com』に次のように語った。
「我々は非常にいい協力関係を持てたし、非常にいいビジネス関係にもある。我々の方が何か問題を発見すれば、膝をつき合わせて話し合い、解決策を見つけるようにしている」
「最初にホンダとの会議を持ったとき、私はショックを受けたよ。彼らはシャシーあるいはパワーユニットに関係するいろんなことを知らなかったんだ」
「新しいパートナーと組むときには、まずはじっくりと話し合い、何に集中する必要があるのかを見いだす必要があるんだ」
「だが、それは非常に迅速かつ非常にうまく運んだよ。彼らは本当にオープンだったし、それは我々も同じだったからね」
■トロロッソには政治的動きはない
2017年まで3年間にわたってマクラーレンと共に戦ってきたホンダだが、ホンダモータースポーツ部長の山本雅司は2018年にトロロッソと組んで一番大きく変わったのは「コミュニケーション」だと語っている。
ホンダにとって、トロロッソとの方がマクラーレン時代よりもやりやすい環境が整えられたのは間違いないようだ。
「トロロッソの基本方針は、言わば透明性を持つということなんだ。我々の唯一の目標は成功することだからね」
そう続けたトストは次のように付け加えた。
「チーム内に政治的動きなど全くないし、非常にいい関係を保てているよ」
■ホンダは最終的には期待を超える成果をあげた
トストはさらに、ホンダと共に初めて迎えた2018年はチームにとっての移行期であり困難なシーズンになるだろうとは思っていたものの、ホンダは自分たちの期待を超える成果をあげて見せたと次のように語っている。
「楽なシーズンにはならないだろうと私は昨年はっきりと言っていた。解決しなくてはならない技術的なものがあったからね。しかし、最終的には、ホンダのパワーユニットはトロロッソのシャシーよりもかなりいいパフォーマンスを示したと言うべきだね」