F1スペインGPの舞台となっているバルセロナ-カタルーニャ・サーキットが、2020年以降もF1開催を継続できるかどうかはまだ分からないと認めた。
現在同サーキットが結んでいるF1開催契約は2019年で満期を迎えることになる。
バルセロナ-カタルーニャ・サーキットの責任者を務めるビセンク・アギレラは、スペインのメディアに対し、今後「3か月か4か月のうちに」はF1オーナーのリバティ・メディアとの交渉を開始したいと語り、次のように続けた。
「我々はそれに向けて準備をしているが、うまくやる必要がある。目標は契約更新だ。しかし、まだゲームは始まっていないよ」
アギレラも、リバティ・メディアがバルセロナに代わる候補地を検討していることも認識しているものの、自分たちのサーキットの方が有利な立場にあるのは間違いないと次のように続けた。
「我々は、手元にあるカードをどう使えばいいかを知っておく必要がある」
「契約更新に当たっては、収入を生み出す力や、この契約のために支払う費用、グランプリ開催のための条件などをよく検討することが必要だ。そこには変動要素がたくさんあるし、その進展状況を見守っていくことになる」
2017年にF1新オーナーとなったリバティ・メディアは、2020年にベトナムで新たにF1を開催することを決めている。その一方で、ヨーロッパ地域に位置するシルバーストン(イギリス)、ホッケンハイム(ドイツ)、モンツァ(イタリア)などのサーキットは、現在の契約条件のままでは赤字が膨らむだけだと主張している。
そして、そうした状況はバルセロナでも同じようだ。
スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』によれば、バルセロナの地方政府はこれまでF1スペインGPに対して250万ユーロ(約3億2千万円)の補助を行っていたものの、現在ではそれが150万ユーロ(約1億9千万円)にまで削減されているという。
「我々は3年契約を結んでいるが、2020年以降どうするかを検討しなくてはならない」
そう語ったアギレラは次のように付け加えている。
「2019年のグランプリ終了直後に選挙が予定されており、その成り行きに関して様子を見ていくことになるよ」
バルセロナ-カタルーニャ・サーキットは近年F1公式シーズン前テストの開催地としても定着しており、2019年も2月18日(月)に合計8日間で行われるテストの初日を迎えることになっている。