メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、将来ミック・シューマッハ獲得に動く可能性を示唆した。
ミックの父であるミハエル・シューマッハは7度F1チャンピオンになった歴代最強のF1ドライバーだ。そしてミハエルとともに黄金時代を築いた歴史を持つフェラーリが息子のミック獲得に興味を示しているのはよく知られている。
だが、2006年限りでF1を引退したミハエルが2010年に再びカムバックしたのがメルセデスだった。当然ながら、メルセデスもシューマッハファミリーとは強い関係があるのは確かだ。
今季ヨーロッパF3チャンピオンとなった19歳のミックは、2019年にはF1直下のカテゴリーであるF2にステップアップすることになっている。
ミックは次のステップとしてF2を選んだことについて次のように語っている。
「F1においてすべてがどのように機能しているのかを身近に見られるチャンスになる」
これは、F2がF1のサポートレースとして常にF1と同じサーキットで戦うことになるため、ミックも自分のレースを戦いつつF1パドックの動きもつぶさに観察することができるということだ。
だが、これはミック獲得を検討しているF1チームにとっても同じことが言えるわけだ。当然、2019年には自分たちのレース準備をする合間に、F1チーム首脳たちはミックが走るF2レースに視線を向けることになるだろう。
「彼は今年メルセデスエンジンでF3のタイトルを獲得した。彼は我々のヤングドライバープログラムには所属していないがね」
ロシアのサンクトペテルブルクで行われたFIA(国際自動車連盟)表彰式会場でそう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「彼はこれからF2に進むことになるが、彼にF1で勝てるドライバーになるだけの力があるのは確かだよ。我々とやることになることになるかもしれないし、そうではないかもしれないがね」