2018年シーズン限りでマクラーレンのシートを失ったストフェル・バンドーンに“オフシーズン”はなかったようだ。
マクラーレンのフルタイムドライバーとして2シーズンを過ごした26歳のバンドーンだが、マクラーレン離脱が確定した後、メルセデスのフォーミュラEワークスチームである『HWAレースラボ』でドライバーを務めることが決定。
そして、フォーミュラEの2018-2019シーズンは早くも来週末の15日(土)にサウジアラビアで開幕を迎えることになる。
母国ベルギーの『Sporza(スポルザ)』に笑いながら「僕の冬休みは短かったよ」と語ったバンドーンは、フォーミュラEは自分にとってもメルセデスにとっても「発見のための旅」となるだろうと次のように続けた。
「テストを通じて僕たちはクルマのことを理解してきた。だけど、(テストが行われた)バレンシアとフォーミュラEが開催されるサーキットは比較できないんだ」
「うまくいくことを期待はしているけれど、現実的である必要もある。僕自身にとってもチームにとっても大きな調整が必要だからね」
世界最高峰モータースポーツであるF1のシートを失ったバンドーンだが、フル電動マシンで争われるフォーミュラEは「成長の可能性が大きい」シリーズであり、自分自身としてはこれがキャリアにおける「後退」だとは思っていないと次のように付け加えた。
「この選手権は発足してからまだ4年だけど、その間ものすごく大きく成長を遂げてきているよ」
バンドーンはさらに、今季限りでF1への挑戦が終わったことでほっとしている気持ちもあると主張している。
「F1最後のレースを終えて、僕はこれで終わったんだとうれしくなったよ。これまでとはまったく異なる環境のもとで新しいことをスタートできるんだからね」
そう語ったバンドーンは次のように付け加えている。
「僕はマクラーレンでいい2年間を過ごした。だけど、不運なことにそれは彼らの歴史において最悪の時期だったんだ。そして僕の力ではそれを大きく変えることもできなかったよ」