メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、エステバン・オコンが来季複数のチームでリザーブドライバーを兼務する可能性があると示唆した。
2017年からフォース・インディアのドライバーを務めていたオコンだが、今季中盤に起きたオーナー交代劇の影響を受けてシートを喪失することが確定。その後ウィリアムズと交渉を行っていたものの、ウィリアムズは来季ロバート・クビサを起用することを発表。オコンの2019年のF1シート獲得はならなかった。
■オコンにシートがないのは信じられないとエクレストン
前F1最高責任者であるバーニー・エクレストンは、22歳のフランス人ドライバーであるオコンが来季のシートを確保できなかったのは残念だと次のように語っている。
「過去2年にわたって、私は彼のパフォーマンスには感心させられたよ。だから彼が来シーズンに乗るクルマがないなんて信じられないね」
■複数チームのリザーブドライバー就任の可能性があるオコン
ヴォルフは今季の最終戦が行われたアブダビにおいて、メルセデスの契約下にあるオコンが来季はワークスチームのリザーブドライバーを務めることになることを発表したが、このほどオコンが来季2つ以上のチームでリザーブドライバーを務める可能性があることを明らかにしている。
「我々はプレスリリースを出す準備をしていたんだが、私がうっかりすべてを明らかにしてしまったんだ」
そう述べたヴォルフは次のように付け加えた。
「彼は我々だけではなく、フォース・インディアのリザーブドライバーも務めることになる。彼は我々のチームと密接な仕事をすることになるし、場合によってはほかのチームともそうなるだろう」
フォース・インディア以外に考えられるチームとすれば、可能性が高いのはやはりメルセデスがPUを供給しているウィリアムズということになりそうだ。
ウィリアムズのチーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズは、アブダビにおいて「私たちはロバート(クビサ)のことを発表したばかりですが、みなさんはすでに何かほかの発表も期待しているようですね」と語っていたが、近いうちにオコンのリザーブドライバー就任という発表が行われる可能性もありそうだ。
■ボッタスが2020年にメルセデスに残留できる可能性は?
しかし、オコンが2020年にまたF1グリッドに戻ってくる可能性はかなり高いかもしれない。実際のところ、メルセデスが2020年にはバルテリ・ボッタスに替えてオコンを起用するだろうとのうわさが強くささやかれている。
だが、ヴォルフは、それはボッタスが2019年にどういうパフォーマンスを見せるか、それ次第だと次のように語った。
「バルテリはオコンとの競争に関して、まったく正しい反応を示したよ」
「彼は、自分には常にプレッシャーがかかっているし、パフォーマンスを示す必要があると言ったよ。私も彼にもう少しツキがあればよかったと思っている。シーズン前半の彼はすごくうまくやっていたからね」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「彼は、自分がやらなくてはならないことを分かっているよ」