セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、今年のF1ドライバーズタイトル獲得に失敗したことと、セルジオ・マルキオンネ前フェラーリ会長の死去との間に直接的な関係はないと主張した。
今季前半はメルセデスと互角以上の戦いを見せていたフェラーリとベッテルだが、7月にマルキオンネが急逝したあたりから戦力が下降線をたどり、結局今年もルイス・ハミルトン(メルセデス)にタイトルを奪われてしまった。
F1関係者の中には、フェラーリがシーズン後半に調子を落としてしまったのはマルキオンネという求心力を失ったことが一番の理由だったのではないかと考えている者もいる。
■会長死去とタイトル争いに直接的因果関係はない
だが、ベッテルはそうした見方に対し、スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「そういう言い方をするのは間違っているよ」
「もちろん、それによる影響はあったさ。だけど、チームは団結を失わなかったし、そのことと結果を直接的に結びつけるのはフェアではないよ」
「彼(マルキオンネ)がチームにおいて重要な位置を占めていたのは間違いないし、突然リーダーを失ってしまえば難しい状況となるのは当たり前だよ。だけど、僕たちは多くの部署が完全に独立して作業を行っている大規模チームでもあるんだ」
■フェラーリにもラウダやマルコが必要?
一方、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』は、少し前までうわさに上っていたチーム代表のマウリツィオ・アリバベーネと技術責任者のマッティア・ビノットの確執問題はここへきて落ち着きを見せたようだと報じている。
だが、その記事によれば、マルキオンネの後任としてフェラーリの新会長に就任したジョン・エルカーンは、メルセデスにおけるニキ・ラウダ、あるいはレッドブルにおけるヘルムート・マルコのような存在がフェラーリにも必要だと考えているようだ。そうした人物がアリバベーネとビノットのクッションとなることにより、チームがより潤滑に機能するだろうというわけだ。
ここで名前が挙がったレッドブルのマルコは、ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に次のように語っている。
「プレッシャーがある場合、イタリアではもっと北の方とは違うやり方で対処することが多いのは知っているよ」