2006年から2013年まで8年間をフェラーリで過ごした元F1ドライバーのフェリペ・マッサが、今季のF1ドライバーズタイトルを取り逃した責任はチームよりもセバスチャン・ベッテルの方にあると主張した。
ルイス・ハミルトン(メルセデス)に今季のドライバーズタイトル獲得を許したベッテルだが、自分がミスを犯したのは事実だが、そもそもフェラーリのクルマに速さが足りなかったのが根本的な原因だったという趣旨の発言を行っている。
だが、マッサの見方は違うようだ。
■チームよりベッテルのミスの方が多かった
マッサは地元ブラジルのテレビ局『Globo(グローボ)』が放送する“Bem Amigos(ベン・アミーゴス)”という番組の中で次のように語った。
「ベッテルとフェラーリは今年チャンスを逃してしまった。だけど、僕はチームよりもセバスチャンの罪の方が重いと思っている」
「特にドイツ(第11戦)は痛かったよ。ベッテルは勝てるはずだったのに25ポイントすべてを失ってしまった。だけど、予選でもミスが多かったし、戦略を間違え、フランス(第8戦)ではボッタスと無用の接触も起こしていた」
「僕はフェラーリよりもベッテルの方がより多くのミスを犯していたと思うよ」
■ハミルトンにはすべての記録を破るチャンスが
そう語ったマッサは、通算5回目となるドライバーズタイトルを獲得したハミルトンに関しては現時点で最高のF1ドライバーであることに疑問の余地はないと次のように語っている。
「彼はすでに歴代最多ポール獲得記録を持っているし、最多勝利記録にも近づいている。彼は33歳だし、来季もチャンピオン最有力候補であることは間違いないね」
「彼にはすべての記録を塗り替えるチャンスがあるよ」
■フェラーリドライバーに攻撃的姿勢は不可欠
一方、2014年シーズン序盤までフェラーリのチーム代表を務めていたステファノ・ドメニカリも今年のベッテルにはミスが多すぎたと認めたものの、その攻撃的なドライビングスタイルに関しては擁護している。
「セブ(ベッテル)は全力でタイトル争いをする強いドライバーだよ」
現在ランボルギーニのCEOを務めるドメニカリはドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ると次のように付け加えた。
「フェラーリのドライバーには、彼のような攻撃的な姿勢が必要なんだ」