元F1ドライバーのマーク・ウェバーが、ダニエル・リカルド(レッドブル)の今後が心配だと語った。
今季のF1第18戦アメリカGPと第19戦メキシコGPを立て続けにメカニカルトラブルによるリタイアで終えたリカルドは、メキシコGP後にはもう今季の残り2レースには出ないとコメントするなど、かなり荒れ模様のシーズン終盤を迎えている。
■F1への情熱を失ってほしくない
リカルドはその後、残りの2レースにもレッドブルの一員としてこれまで通り出走することを明らかにしている。
しかし、リカルドと同じオーストラリア出身のウェバーは今後のリカルドが少し心配だと『West Australian(ウエスト・オーストラリアン)』紙に次のように語った。
「彼は今シーズンが終わるのを待ちきれない思いでいるのは間違いないと思うし、それは少しばかり心配だね」
「私は、彼にこのスポーツへの情熱を失ってほしくないと思っている」
■ルノー移籍はリカルドにとって大きなテスト
来季からルノーに所属することになっているリカルドだが、このところそのリカルドのクルマの方にだけルノーPUが関係するトラブルが発生するという状況になっている。
しかしウェバーは、これはリカルドの“根性”を試すものだと次のように続けた。
「彼の頭の中にはこのスポーツに対する疑問が生じることになるだろう。自分を支えてくれる人はそれほど多くはないからね。タフな者だけが生き残ることができるんだ。そして彼もそのことは分かっている」
「もし彼が来年ルノーとともに反撃したいと望むのであれば、気を引き締め直して頑張り続けるしかない。彼はルノーをねぐらにすると決めた。私に言わせればそれは奇妙な決断だが、それは彼が望んで決めたことだ。彼は環境を変えたいと思っているからね」
「だけど、それによって彼がこのスポーツを本当にどれほど楽しめているのかを試すことができる」
■今は離婚が決まった妻と暮らしているようなもの
一方、リカルドがルノーへの移籍を決めて以後、不思議とリカルドのクルマのほうにトラブルが集中するようになっているのはレッドブルがすでにリカルドの締め出しにかかっているためだという、一種の陰謀説を唱えている者たちもいる。
2013年までレッドブルに所属していたウェバーは、この件について質問されると次のように答えている。
「こういう場合は難しいシナリオになるものなんだ。離婚することが決まっている妻とまだ一緒に生活しているようなものだからね」