F1でレースやセッションの終了を伝えるチェッカーフラッグに関する新ルールが2019年から適用されることになるようだ。
今年の6月にモントリオールで行われたF1第7戦カナダGPでは、決勝でチェッカーフラッグを振る役目を与えられたモデルのウィニー・ハーロウが現場でのミスコミュニケーションによってレースがファイナルラップに入るところで誤ってフラッグを振ってしまうという事件が発生。これによってレース結果にも重大な影響が及んでしまった。
現行ルールでは、いかなる理由があろうともレースでチェッカーフラッグが振られたときにはそこから1周減算した時点でレースが終了したとみなすことになっているためだ。
同様の事件は、近年では2014年の中国GPでも発生していた。
そして、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は今後こうしたミスを防ぐために2019年からチェッカーフラッグに関するルールを変更することにしたようだ。
伝えられるところによれば、今後は電光掲示によるチェッカーフラッグ信号が正式にレースをコントロールするものになるという。今後もこれまで同様にチェッカーフラッグも振られるが、それは単に象徴的なパフォーマンスとしての意味しかもたないものとなるようだ。
F1競技委員長を務めるFIAのチャーリー・ホワイティングはこの件についてドイツの『Bild(ビルト)』に次のように語っている。
「黒と白によるチェッカーライト信号はすでに3年ほど前から使われてきている。そして旗もこれまで通り残ることになる」
「だが、今後はライトの方が正式なレース終了の合図となる。これは、モントリオールで起きた事件に対応する意味も一部にはある」