レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、チームはすでに来季に焦点を合わせており、順調に2019年型F1マシンの開発が進められていると語った
今季は昨年までとは異なる空力レギュレーションが導入されたこともあり、レッドブルがタイトル争いに加わってくるのではないかとの予想もあった。
しかし、実際にふたを開けてみれば、レッドブルはメルセデスとフェラーリに今季も後れをとり、3番目のチームというのが定位置となってしまっている。
■今年はメルセデスとフェラーリには追いつけない
「高揚感が現実に取って代わられてしまったよ」
母国オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』にそう語ったマルコは次のように続けた。
「我々はメルセデスとフェラーリに後れをとっている」
「今年をできる限りいい成績で終えたいと思ってはいるが、我々の焦点は間違いなく2019年に合わされているよ」
■ホンダには素晴らしいエネルギーがある
レッドブルは2007年からエンジン供給を受けていたルノーと今季限りで決別し、2019年にはホンダからPU供給を受けることになっている。
マルコはこれに関しては、チーム全体が「楽観的」にとらえていると主張している。
「ホンダには非常に強い決意と素晴らしいエネルギーがあるのを目にしている。それはもちろん我々も同じだよ」
「シンガポールGPの後で、我々の主要メンバー数人が東京へ飛んだが、そこでは非常に活発にアイデアがやりとりされたよ。エンジンメーカーが後押しをしてくれるのはレッドブルにとっては初めてのことだ」
マルコは、2015年から2017年におよんだマクラーレンとホンダのプロジェクトが失敗に終わったことが心配の種になっているようなことはないと主張している。それは、今年のトロロッソ・ホンダが著しく進歩しているのは確かだからだという。
■順調に進むレッドブル・ホンダの新車開発
「ホンダの本部は我々のところから15分で行けるところにあるんだ」
イギリスのミルトンキーンズに構えられたレッドブルのファクトリーとホンダのイギリス本部との距離感に言及したマルコは次のように続けた。
「以前は、我々はただルノーがどういう計画をしていたのかを黙って見ているしかなかった。だが、今ではすべて我々に焦点が合わされている」
「ここまでのところ、ファクトリーではいい数値が出ているし、ホンダも4台のクルマによって有益な知識を得られる状態となっている。(2019年の)クルマは予定通り準備が整えられるはずさ」
そう語った75歳のマルコは次のように付け加えた。
「(2019年は)最初からすぐに競争力を発揮し、勝利に向けて走っていきたいと思っている。それがタイトルに手が届くレベルのものになるかどうかは、今は分からない。だが、我々は常にそれを目指していかなくてはならないんだ」