エステバン・オコン(フォース・インディア)が、2019年に向けて自分が下した判断には何の後悔もないと語った。
■F1キャリアの危機を迎えたオコン
メルセデスとの契約下にある22歳になったばかりのオコンだが、昨年メルセデスPUを搭載するフォース・インディアのシートを得てF1デビューを果たすと、7年目のF1シーズンを迎えていたベテランのセルジオ・ペレスに勝るとも劣らない活躍を見せてチームを2年連続となるコンストラクターズランキング4位に導いた。
オコンは、今季もここまでペレスとわずかに1ポイント差という活躍を見せているものの、来季以降もF1にとどまることができるかどうか不透明な状況に追い込まれている。
経営破たんに陥ったフォース・インディアを買収した新オーナーがウィリアムズに所属するランス・ストロールの父親であり、当然ながらストロールがフォース・インディアに移籍するのは時間の問題だと考えられている。
一方で、母国メキシコからスポンサーマネーを持ち込めるペレスはすでにフォース・インディアとの契約更新を済ませているとも報じられており、ストロールにシートを明け渡すのがオコンとなるのは確実な状況だ。
■選択肢が消えたのは残念
「ほかの要素のほうが成績よりも優先されてしまうのは残念だよ」
母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったオコンは次のように付け加えた。
「がっかりだよ。2か月前にはすごくいい選択肢が2つあったのに、今では何もなくなってしまったんだからね」
■マクラーレンへの移籍チャンスはあった
オコンが示唆した2つの選択肢とはルノーとマクラーレンのことだ。
フェルナンド・アロンソの今季限りでのF1引退が確実となっていたマクラーレンはオコンにオファーを出していたと考えられている。
オコンが早めに決断していればマクラーレンへ移籍するチャンスはかなり大きかったはずだが、ルノーへの移籍を狙っていたオコンが回答を遅らせたことでマクラーレンはリザーブドライバーのランド・ノリス昇格に踏み切ったのだと考えられている。
■自分の決断に後悔はない
そのことを後悔しているかと質問されたオコンは次のように主張した。
「またやり直せるとしても、僕は自分が行った決断を変えるつもりはないよ」
「僕は心の中で100回はそのことを考えてみたけれど、結論はいつも同じだった。そのときに得ていた情報を元に、僕たちは正しい決断をしていたということさ」
「彼らがそうしたことで僕の状況がどれほど悪くなるのかを知るのは不可能だったんだ」とオコンは付け加えた。