レッドブルのドライバー育成責任者を務めるヘルムート・マルコが、ミック・シューマッハをレッドブルのジュニアドライバーに加えようとしているようだとのうわさを否定した。
■「何かが起きた」19歳のミック
7度F1王座についたミハエル・シューマッハの息子ミックは、2年目を迎えた今年のヨーロッパF3選手権が中盤に入ってから突然圧倒的な強さを発揮。全10ラウンド合計30レースで争われる選手権ですでに6勝をマーク。ランキングもトップからわずか3ポイント差の2番手に浮上している。
ミック本人も突然調子が上がってきたことに自分でも驚いているようだ。
「スパで初優勝してから何かが起きたんだ。それが何なのかは分からないけれどね」と19歳のミックは語っている。
■レッドブルがミックとの交渉のうわさを否定
そうした状況のもと、若手の人材不足に悩むレッドブルがミックとの契約を望んでおり、トロロッソからすぐにF1デビューさせることも検討しているのではないかとのうわさがささやかれ始めている。
だが、マルコはレッドブルがミック獲得を狙っているといううわさは的外れだとドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「ミックは我々のリストには載っていないよ。彼とは何の接点もない」
■もっと時間を与えるべきだとジャン・トッド
かつてフェラーリのチーム代表としてミハエル・シューマッハとともにフェラーリ黄金時代を築いたジャン・トッドは、FIA(国際自動車連盟)の会長に就任してからもシューマッハ一家とは親しい友人関係が続いていることで知られている。
そのトッドは、ミックはもう少し時間をかけてF1に行った方がよいと考えている。
「彼は素晴らしいドライバーだ。だが、彼にはまだ学ぶべきことがたくさんある。我々は彼に時間を与えるべきだよ」
トッドはドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』にそう語ると次のように付け加えた。
「期待度が高いだけに、彼には重圧がかかっているんだ」