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F1チーム間の提携に目を光らせるFIA

2018年09月12日(水)5:14 am

F1を統括するFIA(国際自動車連盟)が、F1チーム間の提携問題に歯止めをかける動きに出るかもしれない。

最近では世界的自動車メーカーのワークスチームが小規模チームと技術提携契約を結ぶケースが増えてきている。

本来、F1のレギュレーションではエンジンやギアボックスなど一定のコンポーネントについてはほかのメーカーから購入することが認められているものの、シャシーやコクピットなどF1マシンの主要部分については独自設計・独自製造のものでなくてはならないとされている。

しかし、2016年に新規F1参入を開始したアメリカのハースは、当初からフェラーリと技術契約を締結し、エンジンやギアボックスばかりでなく、その他の技術分野に関してもノウハウの提供を受けていると考えられている。

今季飛躍的にパフォーマンスが向上したハースに関しては、シーズン開始当初、今季のF1マシンは昨年のフェラーリマシンのコピーではないかともうわさされたほどだった。

さらに、フェラーリは今季からザウバーとの関係強化も図っており、前会長のセルジオ・マルキオンネがCEOを務めていたフィアット・クライスラー傘下のアルファロメオをタイトルスポンサーに迎えるとともに、最新フェラーリPUの供給を受けている。

ザウバーはその見返りとしてフェラーリの育成ドライバーであるシャルル・ルクレールに今季F1デビューのチャンスを与えるなど、まさにフェラーリのBチーム的な存在となりつつある。

最新の情報によれば、2019年にはそのルクレールがフェラーリに昇格。その代わりにキミ・ライコネンがザウバーに移るというトレード移籍も発表されており、こうしたこともフェラーリとザウバーがかなり緊密な協力関係にあることが分かる。

こうしたフェラーリの戦略に対抗し、メルセデスも最近ではフォース・インディアやウィリアムズをBチーム化しようと動いているとうわさされている。

「これは憂慮すべき問題であり、今後話し合いをすることになるだろう」

F1競技委員長を務めるFIAのチャーリー・ホワイティングはフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ると次のように続けた。

「ハースとフェラーリの関係がこうした動きを招いたが、これに関しては我々は可能だと考えていた。新規参戦者に関してはこのグレーゾーンは明確にされたし、今後再び起こることはないだろう」

「だが、(既存の)チーム間での提携問題が耳に入ってきており、これについては慎重に調査する必要があると私は思っている」とホワイティングは付け加えている。

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