【FP3レポート】ホンダ勢苦戦 トップは3セッション連続でフェラーリ／F1ベルギーGP
2018年F1第13戦ベルギーGPが8月25日（土）、スパ・フランコルシャン・サーキット（全長7.004km）で2日目を迎え、現地時間12時（日本時間19時）から行われたフリー走行3回目でフェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップに立った。
●【画像：FP3結果】2018年F1第13戦ベルギーGPフリー走行3回目のタイム差、周回数
風によって時折厚い雲がサーキットを覆ってはまた太陽が顔を出すというコンディションのもとで開始された60分間のセッションだが、金曜フリー走行でいいペースを示していたフェラーリ勢が最初から積極的に一番軟らかいスーパーソフトタイヤで走行を開始。まずはキミ・ライコネンがトップタイムを刻み、それにベッテルが続くという展開となる。
だが、フェラーリ最大のライバルであるメルセデス勢は中間に位置するソフトタイヤで、レッドブル勢は一番硬いミディアムタイヤでセッションをスタート。ベッテルはその後のタイムアタック時にほかのクルマの影響を受けたこともありタイムを短縮することができず、メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスに先行を許してしまう。
セッションが折り返し点を迎えるころにはほぼ全チームが最初の走行プログラムを終えるが、この時点ではライコネンがトップで2番手にハミルトン、3番手ボッタス、4番手ベッテル、5番手6番手にレッドブルのマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドが続いた。
この段階では、スーパーソフトタイヤで臨んだトロロッソ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが13番手、ブレンドン・ハートレーが14番手に位置していた。
セッションの残り時間が20分ほどとなったところでフェラーリとメルセデスがスーパーソフトタイヤでの予選シミュレーションを開始。ベッテルがそれまでトップに立っていたチームメートを上回るタイムを刻みトップに立つ。メルセデス勢はフェラーリのタイムには届かず、ハミルトンが3番手、ボッタスが4番手で続いた。
セッションが残り15分ほどとなったところでは一時ホームストレート部分に小雨が落ち始めるという光景も見られたが、幸いすぐに雨雲は去り、コンディションが大きく変化することはなかった。残り時間が10分ほどとなったところで各ドライバーがスーパーソフトでの最後の走行プログラムを開始する。
ところが、残り時間が10分を切ろうとしたところでマクラーレンのストフェル・バンドーンがターン4とターン5の間のケメルストレートと呼ばれる部分でコース右側のガードレールにクラッシュ。ここで赤旗が振られ、セッションは8分ほどを残したところで中断となってしまう。
このとき、マクラーレンのフェルナンド・アロンソとバンドーンが2台連なって編隊走行を行っていたが、まずアロンソがクールダウン走行をしていたボッタスをコース左から追い抜いた。ところがボッタスはそのすぐ後ろにバンドーンが続いていたことに気付かず、コースの左側にクルマを寄せたため行き場を失ったバンドーンが芝生に乗ってしまいスピンを喫してしまっていたようだ。
金曜からマシントラブルに苦しめられていたバンドーンだが、今日も母国レースでまたも災難に降りかかられてしまった。
セッションは残り2分で再開となり、多くのクルマが一斉にピットからコースへと向かった。ここであせったか、ガスリーが右に大きくターンするピットロード出口でアクセルを踏み過ぎてしまってスピンしてしまうという光景も展開された。
結局、その後順位に大きな変動は生じず、フェラーリ勢が上位2ポジションを占める形で予選前最後のセッションが終了した。これでフェラーリはここまでの3セッションすべてでトップに立ったことになる。
トロロッソ・ホンダ勢はガスリーが15番手、ハートレーが16番手と、予選に向けて少々厳しい位置にとどまった。また、昨日のフリー2で2台ともにトップ10入りを果たして好調ぶりをアピールしたザウバーだが、フリー3ではルーキーのシャルル・ルクレールが3強チーム勢に次ぐ7番手に入り、予選に向けて大きな弾みをつけている。
一方、パフォーマンス不足に苦しむマクラーレンはこのセッションでは一度もスーパーソフトタイヤを使用しないプログラムで臨み、アロンソが19番手、バンドーンが3セッション連続での最下位20番手と非常に厳しい状況に置かれている。
■フリー走行3回目トップ10ドライバー
トップ／セバスチャン・ベッテル（フェラーリ） 1:42.661
2番手／キミ・ライコネン（フェラーリ） 1:42.724
3番手／ルイス・ハミルトン（メルセデス） 1:42.798
4番手／バルテリ・ボッタス（メルセデス） 1:43.464
5番手／マックス・フェルスタッペン（レッドブル） 1:44.048
6番手／ダニエル・リカルド（レッドブル） 1:44.479
7番手／シャルル・ルクレール（ザウバー） 1:44.963
8番手／セルジオ・ペレス（フォース・インディア） 1:45.341
9番手／ニコ・ヒュルケンベルグ（ルノー） 1:45.464
10番手／エステバン・オコン（フォース・インディア） 1:45.485
F1ベルギーGP予選は、このあと日本時間22時から始まる。
●【FP3ハイライト動画】フェラーリ連日トップのまま予選へ トロロッソ・ホンダ15番手／F1ベルギーGP
