トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストが、夏休み明けに行われるF1ベルギーGP(26日決勝)とイタリアGP(9月2日決勝)でのザウバーのパフォーマンスを警戒していると語った。
■今季躍進著しいザウバー
2017年4月には2018年からホンダPU(パワーユニット)を搭載すると発表していたザウバーだが、その後チームの運営体制が変わったことによりホンダとの契約を解消しフェラーリとの関係強化に動いていた。
その後先ごろ亡くなったセルジオ・マルキオンネとの交渉により、今季はフィアット・クライスラー傘下の名門自動車会社アルファロメオをタイトルスポンサーに迎えたことで財政的にも安定したザウバーは今年は見違えるほどパフォーマンスが向上してきている。
ザウバーの戦闘力アップの原動力となっているのが搭載しているフェラーリPUであることは間違いない。
2017年には1年落ちのフェラーリPUを搭載し、コンストラクターズランキング最下位に終わっていたザウバーだが、フェラーリの最新PUを手にした今季はここまで12レースを消化した時点ですでにマーカス・エリクソンが3回、フェラーリの育成ドライバーである新人のシャルル・ルクレールは5回の入賞を果たしている。
■トロロッソからランキング8番手奪取を狙うザウバー
現時点ではランキング9番手に位置しているザウバーだが、その上8番手のトロロッソとは現在10ポイント差だ。実は前戦ハンガリーGPを迎える前は両チームの差はわずか2ポイントにまで縮まっていた。
だが、エンジンパワーへの依存度が小さいハンガロリンクではトロロッソのピエール・ガスリーが6位入賞を果たし、ザウバーがノーポイントに終わったことから再び差が10ポイントに開いたものだ。
しかし、夏休み明け後に迎える第13戦ベルギーGPとその翌週に開催される第14戦イタリアGPの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットとモンツァ・サーキットはエンジンパワーが重要となる高速サーキットだ。現状ではトロロッソが今季から搭載しているホンダPUの方に分が悪いのは間違いないだろう。
■トロロッソ・ホンダもザウバーを警戒
トロロッソのトストも、自分たちがこのままザウバーの上に位置し続けることができるかどうか不安に感じているようだ。
トストは次のように語り、ザウバーへの警戒感を示している。
「スパとモンツァでは新しいフェラーリエンジンを積んだザウバーが非常に強いだろうと予想しているよ」