伝説的元F1ドライバーであり、現在はメルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが深刻な体調問題を抱えていたようだ。
これまで常にチームに帯同してF1が開催されるサーキットに姿を見せていた69歳のラウダだが、7月に開催された第11戦ドイツGPと第12戦ハンガリーGPの2レースは連続で欠席していた。
これはラウダが風邪をこじらせてしまったためだと伝えられていたが、実際のところ、その症状はもっと深刻なものだったようだ。
ラウダの母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』紙が伝えたところによれば、ラウダは滞在していたスペインのイビサ島から自家用機で病院のあるウイーンまで飛んでそのまま入院。現時点ですでに2週間ほどが経過しているようだ。
同記事によれば、ラウダは腎臓に問題を抱えたものと考えられているようだ。ラウダは数年前に腎臓の移植手術を受けたことがあるという。
ラウダは一時集中治療室に収容されていたほどだったが、現在では症状も改善し、一般病棟に移されているようだ。同記事は間もなくラウダは退院できるようだと伝えるとともに、ラウダの友人が次のような言葉を引用している。
「今回の件を受けて、ニキはもっとまじめに自分の健康問題を考える必要があると医者は言っているよ」
ラウダはフェラーリ在籍時の1976年、ニュルブルクリンクで開催されたF1ドイツGP決勝においてクラッシュし、マシンが炎上するというアクシデントに見舞われた。
ラウダはその際頭部を中心に大やけどを負い、一時は生命も危ぶまれる状態だったが、なんとその6週間後に行われたイタリアGPでレース復帰し、4位入賞を果たしたというエピソードを持っている。