マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンが、ジェームス・キーがいつからマクラーレンの新テクニカルディレクターとして業務を開始できるのかは分からないと認めた。
最近トロロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーがマクラーレンに移籍することが決まったという報道が行われた。これに関してマクラーレンはSNSを通じた“非公式情報”ながら、キーのマクラーレン入りを認めている。
だが、キーの現在の所属チームであるトロロッソと、そのオーナーであるレッドブルはこうした報道やマクラーレンの対応に猛反発。キーとの間には長期契約が結ばれており、マクラーレン移籍を認めるつもりはないと主張している。
伝えられるところによれば、キーはトロロッソとの間に2020年までの契約を結んでいるようだ。
■キーとトロロッソの契約は尊重する
ブラウンも現時点ではキーがトロロッソの契約下にあることを認め、次のように語った。
「彼が(マクラーレンで)始める日程はまだ決まっていないよ」
「現時点では彼にはトロロッソとの契約があるし、もちろん我々もそれを尊重している」
■契約はどうにでもなるのがF1
しかし、ブラウンはほかのチームと契約を有するエンジニアを引き抜くことはF1の世界では日常茶飯事であり、今回の件も今後レッドブルとの交渉によって道が開けると考えているようだ。
「我々は彼(キー)を仲間に引き入れたときに彼の契約状況のことは分かっていた。そして我々にとってこの状況は何の問題もない」
そう語ったブラウンは次のように付け加えた。
「F1の世界では常に状況を変えるための方法があるんだ。そして我々には計画がある」
■キーの着任を心待ちにするブラウン
ブラウンはさらに、現在レッドブルとトロロッソがキーの移籍に関して強く反発していることについて次のように語っている。
「結局のところ、彼は現在のF1において最高レベルのテクニカルディレクターだと見なされているということだ。だから、そのうち彼が我々のところで仕事を開始できれば、我々としても非常にうれしく思うよ」
キーに関しては、少し前にはウィリアムズへの移籍がうわさされたこともあった。そのときは結局トロロッソとの契約を延長したキーだったが、現在46歳のイギリス出身のキーとしてはそろそろイタリアではなく、母国に拠点を構えるチームに移籍したいという思いも強いのかもしれない。
ともあれ、キーの移籍問題が決着するまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。