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【決勝レポート】ホンダ6位入賞達成 ハミルトンがポイントリードを広げる/F1ハンガリーGP

2018年07月30日(月)1:02 am

2018年F1第12戦ハンガリーGPが7月29日(日)、ハンガロリンク(全長4.381km)で3日目を迎え、地時間15時10分(日本時間22時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季5勝目、通算67勝目。

●【画像:決勝レース結果】2018年F1第12戦ハンガリーGP決勝レースのタイム、周回数、ピット回数

予選は雨にたたられたハンガロリンクだったが、決勝は晴天のもとで開始された。

■開始早々ルクレールがリタイア

スタートではポールスタートのハミルトンと2番グリッドスタートのボッタスが順位をキープ。フェラーリは4番手スタートのセバスチャン・ベッテルが3番グリッドからスタートしたチームメートのキミ・ライコネンを追い抜いて順位が入れ替わった。

後方では12番グリッドからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル)がザウバーのマーカス・エリクソンと接触し16番手に順位を落とすというアクシデントも発生。だが、リカルドのマシンに大きなダメージはなく、その後徐々に順位をばん回していく。

16番グリッドからスタートしたザウバーのシャルル・ルクレールはフォース・インディア勢に挟み撃ちされる形となって接触。マシンにダメージを負い、1周もできずにレースを終えることになった。

■フェルスタッペンにマシントラブル発生

7番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がピエール・ガスリー(トロロッソ)とカルロス・サインツ(ルノー)をとらえて5番手に浮上。ガスリーもサインツをオーバーテイクして6番手の位置をキープした。

上位勢の中ではライバルたちと異なるタイヤ戦略をとりソフトタイヤでスタートしたベッテルだが、ウルトラソフトタイヤでスタートしたメルセデス勢のペースについていくことができず、徐々にその差が開いていく。

その後レースが6周目に入ったところでフェルスタッペンのマシンにトラブルが発生。フェルスタッペンはここでリタイアとなってしまう。この時点でガスリーが5番手、チームメートのブレンドン・ハートレーも8番手に浮上した。

■リカルドが徐々に順位をばん回

4番手を走行するライコネンだが、なんとドリンクボトルのチューブが装着されておらず、レース中に水分補給ができない状態となっていることが明らかとなった。高温に苦しめられるハンガロリンクだけに、ライコネンは大きなハンデを背負ってこのレースを戦うことになってしまった。

そのライコネンが上位勢の中では一番先に15周目にピットイン。ウルトラソフトタイヤからソフトタイヤに交換する。これを受けて2番手を走行していたボッタスも次の周にピットに入り同じくソフトタイヤに履き替えた。

22周目にはリカルドが6番手にまで浮上してくる。この時点でハートレーは9番手を走行していた。24周目にはそのハートレーに次ぐ10番手を走行していたルノーのニコ・ヒュルケンベルグがピットイン。ヒュルケンベルグにアンダーカットされるリスクを避けるためにハートレーも次の周にピットに入り、ヒュルケンベルグの前でコース復帰を果たした。

■ガスリーは3強チーム勢に次ぐポジションをキープ

25周目にはトップを走行していたハミルトンもソフトタイヤに交換。ハミルトンは2番手でコース復帰。ベッテルが暫定トップの位置で走行を続ける。

26周目にはサインツもタイヤ交換し、ハートレーの前でコース復帰を果たした。30周目にはハースのロマン・グロージャンもタイヤを交換し、サインツとハートレーの間でコースに復帰する。27周目にはリカルドがガスリーをとらえ、ついに5番手の位置までばん回してきた。

33周目にはガスリーの後方にいたケビン・マグヌッセン(ハース)がピットイン。ガスリーもこれに対応して34周目にピットに入り、両者ともにソフトタイヤに交換。ガスリーは6番手でコース復帰を果たし、順位をキープ。しかしマグヌッセンはタイヤ交換を遅らせていたマクラーレンのフェルナンド・アロンソ、ストフェル・バンドーンの後ろ9番手に位置することになった。

■バンドーンまたもポイントに届かず

39周目にライコネンが2回目のピットインを行い新品ソフトに交換。その次のラップで暫定トップを走行していたベッテルもピットに入り、ここでウルトラソフトタイヤに交換。ベッテルはボッタスの後ろ3番手でコースに戻った。

40周目を過ぎたところでマクラーレン勢が相次いでピットインしミディアムタイヤに交換。マクラーレンはタイヤ交換戦略を成功させ、ここでアロンソが8番手、バンドーンが9番手でコース復帰し2台ともにポイントが狙える位置につけた。ハートレーはこの時点で12番手となっており、ポイント獲得が難しい状況に置かれてしまう。

45周目にリカルドが最初のタイヤ交換を行い、ウルトラソフトタイヤに交換。5番手でコース復帰したリカルドはここからさらにペースを上げ、メルセデスやフェラーリ勢との差を縮め始めた。

ところが51周目に入ったところでポイント圏内を走行していたバンドーンのマシンにもトラブルが発生。バンドーンはここで無念のリタイアとなってしまう。

■ボッタスが相次いでライバルとクラッシュ

レースが残り15周ほどになったところから3番手のベッテルが2番手ボッタスとの差を縮め、プレッシャーをかけ続ける。ライコネンもギャップを縮め、ボッタス、ベッテル、ライコネンがひとつの集団を形成しながら周回を重ねていく。

ベッテルはなかなかボッタスを追い抜くチャンスをつかめなかったが、66周目についにターン1を抜けたところでボッタスの前に出る。だが、ここでボッタスのフロントとベッテルのリアが接触するというアクシデントが発生。ボッタスはフロントウイングにダメージを負い、一気にライコネンにも先行を許してしまう。

この接触によるリアタイヤのダメージが心配されたベッテルだが、問題なくそのまま走行を続けることができ、フェラーリが2番手3番手を形成。だが、フロントウイングにダメージを負ったボッタスはタイヤもすでに限界に近づいており、リカルドがその背後に迫ってくる。

そして68周目にリカルドがターン1でボッタスをアウトから抜こうとしたときに今度はその2台が接触。リカルドはいったんコース外にはじき出される形となり、これがレース後に審議対象となることがアナウンスされた。

■ハミルトンがベッテルとのポイント差を拡大

しかし、リカルドはファイナルラップに入った70周目にボッタスをとらえて自力で4番手に浮上。2番グリッドからレースをスタートしていたボッタスはここで5番手に順位を下げてしまった。

結局、万全の走りを見せたハミルトンがポール・トゥ・ウィンで今季5勝目を達成。ベッテルとのポイント差を24に開いて夏休みを迎えることになった。2位にベッテル、3位にライコネンが入り、フェラーリ2台が表彰台に上った。

トロロッソ・ホンダのガスリーはレースを通じて好ペースを維持し、第2戦バーレーンGPと並ぶ6位フィニッシュを達成。ハートレーも前半はポイント圏内を走行していたもののタイヤ戦略で順位を下げ、惜しくも11位でレースを終えている。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
3位/キミ・ライコネン(フェラーリ)
4位/ダニエル・リカルド(レッドブル)
5位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
6位/ピエール・ガスリー(トロロッソ)
7位/ケビン・マグヌッセン(ハース)
8位/フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
9位/カルロス・サインツ(ルノー)
10位/ロマン・グロージャン(ハース)

来週の31日(火)と8月1日(水)にはここハンガロリンクでシーズン内公式テストが予定されており、その後F1は実質3週間弱の夏休みを迎える。

夏休み明けの次戦2018年F1第13戦ベルギーGPは8月24日(金)の現地時間11時(日本時間18時)に開幕。決勝は同26日(日)の現地時間15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

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