ランス・ストロールが、今季のウィリアムズF1マシンはどのサーキットでも遅すぎると嘆いた。
昨年はコンストラクターズランキング5位に位置していたウィリアムズだが、今季はチーム史上例を見ないほどの苦戦を強いられている。
今季はまだストロールが第4戦アゼルバイジャンGPで8位入賞を果たして獲得した4ポイントだけとなっており、昨年の最下位チームであるザウバーにもすでに12ポイント差をつけられて現在ランキング最下位に沈んでいる。
■すぐに改善は望めないと技術責任者
メルセデスの前最高技術責任者であり、昨年シーズンからウィリアムズのチーフテクニカルオフィサーに迎え入れられたパディ・ロウも、まだトンネルの出口が見えるところにまでも来ていないと認めており、今週末にシルバーストン・サーキットで開催されるF1イギリスGP(8日)でも改善は望めないだろうと次のように語った。
「シルバーストンでも大きな進展は期待できないだろうね」
「この次のパッケージが頼りだよ」
2016年シーズンまで最強メルセデスの技術部門を統括していたロウだが、メルセデスと同じような組織をウィリアムズ内に作るのは簡単なことではないと次のように続けた。
「あそこ(メルセデス)でうまく機能していたものすべてをこちらに持ち込めるわけではないんだ。そのためには時間が必要だよ」
■現状にいらだつドライバーたち
先週末に行われたオーストリアGPで金曜フリー走行1回目を担当したロバート・クビサ(控え兼テストドライバー)も現在のウィリアムズに対して次のような苦言を呈している。
「僕は通常行われていないこともやったよ。本来ドライバーにやらせるべきではないことをね」
「今年のクルマは何がおかしいのかということを理解しなくてはならない。そうすれば来年の2月に同じことをしなくてすむからね」
昨年ウィリアムズでF1デビューを飾り、現在2年目のF1シーズンを迎えている19歳のランス・ストロールはさらに強い不満を抱えているようだ。
「残念ながら、僕たちにはまったくパフォーマンスがないし、それはどのレースでも同じだよ。僕たちは遅すぎる」
母国カナダの『La Presse(プレス)』にそう語ったストロールは次のように付け加えている。
「まるで25馬力から30馬力も劣っているような感じなんだ。それじゃ何もできないよ」