今シーズンの途中でグリッドに並ぶF1カーが全部で18台に減ってしまうかもしれない。
そう報じたのはブラジルの『Globo(グローボ)』だ。
その記事によれば、チーム売却のうわさがささやかれ続けているフォース・インディアがこのまま経営破たんに陥る可能性が高くなってきているという。
■慢性的な財政難に苦しむフォース・インディア
小規模なプライベートF1チームであるフォース・インディアだが、2016年と2017年にはコンストラクターズランキングで3強チームに次ぐ4位の位置につけている。
しかし、チーム共同オーナーであり現在もチーム代表を務めるビジェイ・マリヤが母国インドで詐欺罪に問われる法的問題を抱えていることもあり、近年では慢性的な財政難にあえいでいることが知られている。
フォース・インディアに関しては間もなくチームが売却され新たなオーナーが誕生することになりそうだと最近も報じられていた。だが、どうやらそれがうまく進んでいないようだ。
さらに、フォース・インディアではF1オーナーのリバティ・メディアから借金をしているようだとのうわさもささやかれている。
『Globo(グローボ)』は「オーストリアではチェイス・キャリー(F1最高責任者)がボブ・ファーンリー(フォース・インディア/チーム副代表)と水面下で長い時間をかけて話し合いをしていた」と報じ、もしも7月末までにチームの買い手が見つからなければ、フォース・インディアはその時点で活動を停止せざるを得なくなるかもしれないとしている
■現時点では3者にチーム買収の可能性
『Globo(グローボ)』はさらに、現時点では3者がフォース・インディア買収に興味を示しているようだと次のように続けている。
「ひとりはリバティ・メディアのオーナーであるジョン・マローンとつながりがあるアメリカ人だ。もうひとりはロシア人で、あとは現在メインスポンサーを務めているBWTのオーナー、アンドレアス・バイセンバッハだ」
『Globo(グローボ)』の報道が正しければ、少し前まで最有力買収候補者とされていたイギリスのエナジー飲料メーカーはフォース・インディア買収を断念したということのようだ。
■投資家には興味深いチームのはずだとメルセデスのボス
現在フォース・インディアにPU(パワーユニット)を供給しているメルセデスのトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)は、F1オーストリアGPが開催されたレッドブルリンクにおいてフォース・インディアの状況についての質問を受けると次のように答えた。
「財政状況は厳しいね。だが、競技の観点から見れば彼らはよくやっている。だから投資家にとっては興味深いはずだよ」
メルセデスに関してはBWTとともにフォース・インディア買収に関与するのではないかとのうわさもささやかれている。