ルノーF1プロジェクトを率いるマネジングディレクターのシリル・アビテブールが、現在レッドブルが採用している燃料ではルノーPU(パワーユニット)の性能を最大限に引き出すことはできないと語った。
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■レッドブルとルノーの決別はほぼ確実?
2007年からレッドブルにエンジン供給を行ってきたルノーだが、最近のうわさではレッドブルは今季限りでルノーとの関係を解消し、2019年には現在ジュニアチームのトロロッソにPU供給を行っているホンダにスイッチすることになるだろうと言われている。
ルノー側では2019年もレッドブルへのPU供給を継続したいという意向を明らかにしている。だが、レッドブル側では次戦F1第8戦フランスGP(24日決勝)でのデータも分析した上で決定し、その次に行われる第9戦オーストリアGP(7月1日)において来季のPUパートナーを発表するつもりだとしている。オーストリアGPはレッドブルにとってはホームレースであり、来季に向けた新プロジェクト始動を宣言するには絶好の場だと言えるだろう。
だが、アビテブールはそこまではレッドブルの回答を待てないと主張。ここへきてもルノーとレッドブルはメディアを通じてお互いの言い分を主張し合っているという状態だ。そうした状況を見れば、来季レッドブル・ホンダが誕生する可能性は極めて高いと見て間違いないのかもしれない。
■エクソンではルノーPUの性能を引き出せないとアビテブール
そんな中、アビテブールはドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に、現在レッドブルが使っている燃料では自分たちが供給しているルノーPUの性能を最大限に引き出すことはできないのだと次のように語った。
「燃料によってさらにパワーを得ることができるんだ。だが、同等のパフォーマンスを保証できるのは我々が使っているものを使う場合に限られる」
現在ルノーPUを搭載しているのはルノーのワークスチーム、マクラーレン、そしてレッドブルの3チームだ。このうちルノーとマクラーレンはBPカストロール社製燃料を、そしてレッドブルだけがエクソンモービル社製燃料を使用している。
「戦略やマーケティングの理由から、彼らは独自にパートナーを選んでいるし、我々もそれは支持している」
そう語ったアビテブールは次のように付け加えた。
「エクソンにも追いついてくるだけの力があることは私も確信している。だが、現時点では彼らは少し劣っているよ」