今年はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が通算5回目のF1ドライバーズタイトルを手にする可能性が高い。
そう考えているのは長年フェラーリのテストドライバーを務めた経験を持つ元F1ドライバーのマルク・ジェネだ。
■カナダGPの勝利でランキングトップに返り咲いたベッテル
今季開幕2連勝を遂げたベッテルだったが、その後勝ち星に見放され、ドライバーズランキングもメルセデスのルイス・ハミルトンにトップの座を明け渡していた。
だが、前戦F1カナダGPで5レースぶりの勝利をポール・トゥ・ウィンで達成したベッテルは、ドライバーズランキングも1ポイント差ながらハミルトンを逆転して再びトップの座に返り咲いている。
■今年はベッテルの年になりそう
「このチームは若いし、協力しあって団結している。そしてうまく機能しているよ」
母国スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』にそう語った44歳のジェネは次のように続けた。
「困難な時期は、学ぶときなんだ」
「今季はベッテルの年になるかもしれない。それほど簡単ではないだろうがね」
■今年はクルマもベッテルも強くなった
ジェネは、今年はとりわけベッテルとフェラーリのコンビネーションによる強さが発揮されているようだと見ている。
「彼は自分の力を発揮できるだけのクルマを手にしていることが分かっている。私から見れば、彼は以前よりもだいぶ落ち着いて穏やかになった。いつアタックすればいいかが分かっているんだ」
「バクー(第4戦アゼルバイジャンGP)でそうだったように、今の彼は勝てるときには勝たなくてはならないが、もしそうできなくてもそれにこだわるべきではないということを示して見せた」
そう述べたジェネは次のように付け加えた。
「今では、彼は自分がやっていることをさらによく分かってきたんだと私は思っているよ」