マクラーレン・レーシングのザック・ブラウンCEOが、ジュニアドライバーのランド・ノリスに経験を積ませるためにライバルF1チームにレンタル移籍させる可能性を示唆した。
■トロロッソがノリスに興味とのうわさ
2017年のヨーロッパF3チャンピオンである18歳のノリスは今季マクラーレンのリザーブドライバーをつとめるかたわらF2シリーズに参戦しており、現時点でランキングトップに位置している。
そのノリスに関して、最近トロロッソがマクラーレンに対してレンタル移籍の可能性を打診したようだとのうわさがささやかれていた。トロロッソのドライバーを管理するレッドブルが、不振が続くブレンドン・ハートレーの後任に据えたいと考えたためだ。
■レンタル移籍の可能性を示唆したブラウン
うわさではマクラーレンがそのトロロッソの申し出を断ったようだと言われている。だが、ブラウンはこのほど理論的にはノリスをほかのチームに貸し出すことは可能だと次のように語った。
「我々は彼にどこかよそで経験を積ませたいと思っている」
「ランドはマクラーレンのドライバーであり、彼にはここで明るい未来があると思っている。だが、もしどこかでチャンスがあるようであれば、真剣にそれを検討することになるだろう。だがそれがどこであろうとランドを長期的に貸し出すことに興味はないよ」
■目的はアロンソ離脱への備え?
昨年ハンガロリンクで行われたF1公式テストにマクラーレンから参加したノリスは、その数日前に同じハンガロリンクで行われたF1ハンガリーGP予選でフェルナンド・アロンソがマークした予選タイムを上回るパフォーマンスを示して一躍注目を浴びたという経緯がある。
マクラーレンではまだ来季に向けたフェルナンド・アロンソの去就が不透明な状況だが、仮にアロンソがF1を去ることになればノリスがその後任候補ナンバー1だろうと見られている。
ブラウンがこのほどこういう発言を行った背景には、アロンソ離脱に備えて少なくとも今シーズン後半だけノリスをほかのチームにレンタル移籍させ、来季に向けて経験を積ませようというもくろみもあるのかもしれない。
その場合、ほかのチームというのはハートレーの後任探しをしているトロロッソが最有力候補となりそうだ。