2018年F1第7戦カナダGPが6月9日(土)、ジル・ビルヌーブ・サーキット(1周4.361km)で2日目を迎え、現地時間14時(日本時間10日3時)から行われた予選でフェラーリのセバスチャン・ベッテルがポールポジションを獲得した。今季4回目、通算54回目。
●【画像:予選結果】2018年F1第7戦カナダGP予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数
【予選Q1】ガスリー無念のQ1敗退
18分間で行われたQ1は、セッション開始と同時にガレージを後にしたハースのロマン・グロージャンがその直後にピットロード上で大きく白煙をあげるというハプニングで幕を開けることになった。今季いまだノーポイントのグロージャンは戦わずして予選を終えることとなり、決勝でもまた大きなハンデを背負ってスタートすることになってしまった。
一方、このQ1ではフェラーリ勢が速さを見せ、ここまでに行われた3回のフリー走行セッションすべてでトップタイムを刻んでいたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を上回ってベッテルとキミ・ライコネンが1-2体制を築く。
一方、Q1突破を目指してアタックしていたザウバーのマーカス・エリクソンが右のウォールにタイヤをヒットさせてサスペンションを破損するアクシデントが発生。エリクソンの予選はそこで終わってしまった。
その後トロロッソ・ホンダ勢、マクラーレン勢、ハースのケビン・マグヌッセンなどによるQ2進出に向けたアタック合戦が展開される。トロロッソのブレンドン・ハートレーは8番手でQ2進出を決めるも、ピエール・ガスリーはタイムを更新することができず、タイムを縮めたマクラーレン勢に押し出される形でQ1敗退が確定してしまった。
Q1でノックアウトされた16番手から20番手までのドライバーは以下の通り。
16番手ピエール・ガスリー(トロロッソ)、17番手ランス・ストロール(ウィリアムズ)、18番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)、19番手マーカス・エリクソン(ザウバー)。ロマン・グロージャン(ハース)はQ1出走ならずノータイムで予選を終えている。
【予選Q2】ハートレーはQ3に手が届かず
15分間で争われたQ2では、フェラーリとメルセデスは決勝を有利に展開すべく、ウルトラソフトタイヤでタイムを出しにいく。決勝ではこのQ2でベストタイムを刻んだときに履いていたタイヤでスタートすることが義務付けられているためだ。
一方、同じ作戦をとるものと考えられていたレッドブル勢は一番軟らかいハイパーソフトタイヤでQ2に臨むことを選択。タイヤの利を生かしたフェルスタッペンがトップタイムをマーク。フェラーリ勢がそれに続く展開となる。
Q2では3強チーム以外ではルノー勢とフォース・インディア勢が安定した速さを見せる一方、マクラーレンはペースが上がらずフェルナンド・アロンソが14番手、ストフェル・バンドーンが15番手でQ2敗退となってしまう。
Q1を8番手で突破していたトロロッソのハートレーもQ2ではトップ10に入ることができず12番手で予選を終えている。
Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、12番手ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)、13番手シャルル・ルクレール(ザウバー)、14番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、15番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)。
【予選Q3】ベッテルが3戦ぶりにポール獲得
12分間で行われたQ3は、フェラーリ、メルセデス、レッドブル、ルノー、フォース・インディアの5チームによる戦いとなった。
まずルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップタイムをマークするも、その直後にチームメートのバルテリ・ボッタスが今週末初めて1分10秒台のタイムを刻んでトップに立つ。
ライコネンはボッタスのタイムを上回ることはできなかったものの、ベッテルがボッタスを上回る1分10秒776をたたき出す。レッドブル勢もこのベッテルのタイムを更新することができず、最初のアタックではベッテルが暫定ポールシッターの位置を確保した。
セッション終盤に各ドライバーが最後のアタックに向かう。まずライコネンがベッテルのタイムに挑戦するが、途中でミスを犯してしまいアタックを断念。メルセデス勢もベッテルのタイムには届かず、その間にベッテルが自分の暫定ポールタイムをさらに更新する1分10秒764をマーク。
最後にアタックを行ったフェルスタッペンもベッテルのタイムを上回ることができずに3番手で終わり、第4戦アゼルバイジャンGP以来3レースぶりとなるベッテルのポールポジション獲得が確定した。
■予選トップ10ドライバー
ポールポジション/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:10.764
2番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:10.857
3番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 1:10.937
4番手/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:10.996
5番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 1:11.095
6番手/ダニエル・リカルド(レッドブル) 1:11.116
7番手/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー) 1:11.973
8番手/エステバン・オコン(フォース・インディア) 1:12.084
9番手/カルロス・サインツ(ルノー) 1:12.168
10番手/セルジオ・ペレス(フォース・インディア) 1:12.671
F1カナダGP決勝は、日本時間11日3時10分にスタートする。
●【ハイライト動画】ベッテル、驚速のポールポジション/F1第7戦カナダGP予選