今週末のF1カナダGP(10日決勝)で規定数を超えるPU(パワーユニット)コンポーネント投入によるグリッド降格ペナルティーを受けることになりそうだと伝えられていたダニエル・リカルド(レッドブル)だが、それを避けられる見通しが立ったようだ。
■カナダでグリッド降格が濃厚だったリカルド
前戦モナコGPで今季2勝目をあげたリカルドだが、レース中盤以降はPUのMGU-K(運動エネルギー回生システム)にトラブルを抱えての苦しい走行となっていた。
MGU-Kについては今シーズンを通じて2基までの使用が認められているが、リカルドはすでに第3戦中国GPで2基目となるMGU-Kを投入しており、今後新たなMGU-Kに交換すればグリッド降格ペナルティーを受けることになってしまう。
しかし、モナコでのレース後、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、リカルドがカナダで新たなMGU-Kを投入することは避けられそうだとの見通しを語っていた。
ところが、最近になってレッドブル最高技術責任者のエイドリアン・ニューイがやはりMGU-K交換は避けられないだろうと語ったことから、リカルドがモントリオールでグリッド降格ペナルティーを受けることになるものと考えられていた。
■カナダではペナルティーを回避できそうだとリカルド
だが、カナダGPのためにモントリオール入りしたリカルドは、このレースでグリッド降格ペナルティーを受けることになるのかと質問されると次のように答えた。
「まだだよ。練習走行で何かが起きない限りはね。だけど、今日の時点での答えはノーだ」
■次戦フランスGPではペナルティーを覚悟
だがリカルドは、もしカナダでペナルティーを受けるのを避けられたとしても、2週間後にポール・リカール・サーキットで行われるフランスGP(24日決勝)では新たなMGU-Kを投入することになるだろうと示唆している。
「そうだね、ポール・リカールではそうなるかもしれない」
そう語ったリカルドは次のように付け加えた。
「それに、もしペナルティーを受けるとしたらそちらの方がいいよ。今僕たちには勢いがあるからね」