メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は早急にフェラーリ2018年型F1マシンが合法であるか非合法であるかについての判定を行うべきだと主張した。
2014年から4年連続でF1ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを独占してきたメルセデスだが、今季は最大のライバルであるフェラーリとの差は非常に小さくなっており、F1マシンの性能自体においてはフェラーリの方が勝っているとの見方もある。
■ルール違反が疑われるフェラーリ2018年型車
だが、そのフェラーリ2018年型F1マシンにはいくつかの点について疑惑の目が向けられている。フェラーリF1マシンがエンジンをスタートさせた際に異常な量の煙を上げるとうわさされており、これはフェラーリがルールに違反する量のオイルを燃焼させている証拠ではないかと言われている。
さらに、最近のうわさでは、フェラーリはバッテリーに巧妙なトリックを仕込んでおり、こちらもルールで許容されている以上のエネルギーをパワーに変換しているのではないかと言われている。
こうした件に関し、メルセデスがFIAに対して正式に異議申し立てを行うのではないかと報じられていた。
■今すぐにはっきりとさせるべきだとラウダ
伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、母国オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』に次のように語った。
「モナコの前に明確にすべきだよ」
「こうしたグレーな部分は明確に判定されるべきだ。それは誰もが同じでなくてはならないのだからね」
今週末に行われるF1第6戦モナコGPを皮切りに10週間のうちに7レースが行われるというF1チームにとってはかなり忙しい時期を迎えることになる。
「だからこそ、チームにとっては今はっきりとさせておくことが必要なんだ」とラウダは付け加えた。
■モナコではメルセデスの苦戦を予想
そのラウダは、今週末のモナコはメルセデスにとってかなり厳しいレースになる可能性があると考えている。
「レッドブルとフェラーリが我々のすぐ背後に迫ってきている。ここ(モンテカルロ市街地コース)では大きなメカニカルグリップが必要となる」
そう語ったラウダは次のように付け加えた。
「どうなるかは、予選ではっきりすることになるだろうがね」