セルジオ・ペレス(フォース・インディア)が、今年気持ちばかりが先走っているように見えるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)はかつての自分に似ているように思うと語った。
■フェルスタッペンのことは理解できるとペレス
2011年にザウバーからF1デビューを果たしたペレスは、2012年に3度表彰台に上る活躍を見せ、翌2013年にはトップチームのマクラーレンに移籍した。
ところが、ペレスはたびたびチームメートのジェンソン・バトンに激しいアタックをしかけるなど、その攻撃的過ぎる姿勢に批判が集中。ミスを犯すことも多く、結局1年限りでマクラーレンのシートを喪失し、翌2014年にはフォース・インディアに移籍していた。
そのマクラーレン時代に言及しながらペレスは『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「僕はあまりにも多くのミスを犯したけれど、それは僕がせっかち過ぎたからなんだ。僕は不満を抱えていたんだ」
「マックスはここ数戦でかなりイライラしていたと思うし、僕にはそれがよく理解できるよ。彼のクルマは彼が望むほどよいものではないし、彼はあまりにも激しく攻めてしまう。そして彼は中国での勝利を失ってしまった」
「マックスにとって上海でダニエル(リカルド/チームメート)が勝つのを見るのは大きな打撃だったはずだと僕は確信しているよ」
■フェルスタッペンはさらに成長できるはず
実際のところ、将来のF1チャンピオンだとの評価も高いフェルスタッペンだが、今季はここまでかなりミスが目立つ状態となっている。予選ではリカルドよりも速さを見せることも多いものの、決勝では経験豊かなリカルドのほうがうまいレース運びを見せており、現時点でのドライバーズランキングはリカルドが37ポイントで5番手なのに対し、フェルスタッペンは18ポイントで8番手に位置するという状況となっている。
現在そのフェルスタッペンに次ぐランキング9番手に位置しているペレスは次のように続けた。
「だけど、フェルスタッペンは賢い男だと僕は思っている。彼はなぜそうなっているのかに気付くだろうし、さらにいいドライバーになると思うよ」
以前はかなり攻撃的過ぎると批判されることが多かったペレスも28歳となった今はレース巧者として認識されるようになっている。そのペレスも今ではフェルスタッペンが自分のミラーに映ってくると緊張すると次のように語っている。
「マックスが後ろにいるときは、何かすごいことが起きるのを予想しておかなくてはならない。だけど、ほぼすべてのケースにおいて、彼は自分のクルマをちゃんとコントロールしているよ」
「彼にはよくないレースがいくつか連続してしまった。だけど彼はそれを乗り越えるだろう。彼はすごくいいドライバーだし、僕は彼とレースすることに何の不安もないよ」とペレスは付け加えた。