不振にあえいでいるウィリアムズが問題解決に向けてエンジンパートナーであるメルセデスに接触を試みているかもしれないと報じられている。
現在ウィリアムズの技術最高責任者を務めるパディ・ロウは2016年シーズンまで最強メルセデスの技術トップを務めていた人物だ。そのロウがウィリアムズで初めて本格的に製造にかかわった2018年型F1マシンFW41だが、今季は3戦を終えてまだ1ポイントも獲得できておらず、現時点ではコンストラクターズランキング最下位に位置している。
■ウィリアムズが抱える問題は冷却システム
ドイツのモータースポーツ専門誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、現在ウィリアムズが抱えている最も大きな問題は冷却システムにあるとし、次のように書いている。
「パディ・ロウはかつて自分が所属していたメルセデスの冷却システムをコピーしようと考えたのだが、その仕組みは複雑であり、どうやらウィリアムズは失敗を犯してしまったようだ」
「今後ボディーワークを完全に再開発するしかなく、それによって多くのダウンフォースが犠牲になる」
あるウィリアムズのエンジニアはその記事の中で次のように語っている。
「もし冷却の問題を解決することができれば、それだけでコンマ8秒は速くなるだろう」
■問題解決に向けてメルセデスに接触?
今季のF1第3戦中国GPが行われた上海のパドックではウィリアムズの大口スポンサーとして知られるランス・ストロールの父ローレンス・ストロールとメルセデスを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が話をしているところが目撃されていた。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』では、これはウィリアムズ側がメルセデスの知恵を借りるべく接触を試みたものではないかと推測している。