2018年のF1シーズンもまだやっと2戦目を迎えているところだが、すでに来季のドライバー移籍に関するうわさが強く渦巻いている。
そのうわさの中心には2人のトップドライバーがいる。
1人は昨年通算4回目のF1ドライバーズタイトルを手にしたメルセデスのルイス・ハミルトンだ。ハミルトンとメルセデスとの契約は今季で満期を迎えることになるが、まだメルセデスと2019年以降の契約延長に関して合意に達していないと伝えられている。
そしてもう1人はやはりレッドブルとの契約が今年で切れるダニエル・リカルドだ。リカルドに関しては2019年にはメルセデスもしくはフェラーリに移籍する可能性があると言われている。
■ハミルトン要求額アップの背景は?
レッドブルのドライバー育成責任者として知られるヘルムート・マルコは、メルセデスとハミルトンとの合意が遅れている背景にはおそらくトト・ヴォルフ(メルセデス/エグゼクティブディレクター)がセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と交渉しようとしたことがあったためだと考えている。
「これはトトの失敗だったよ」
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』にそう語ったマルコは次のように付け加えた。
「彼はまずセバスチャン・ベッテル、それからマックス・フェルスタッペンを引き抜こうと誘いをかけた。だが、どちらもそのオファーをけったんだ。そのことがルイスが金額をつり上げることにつながったのさ」
うわさによれば、現在メルセデスと交渉をしているハミルトンは6000万ドル(約64億円)以上の年俸を要求していると言われている。
■レッドブルがジュニアチームを作った理由は?
「我々は決してそんな額を支払うつもりはないよ」
そう続けたマルコはヴォルフがハミルトンとの契約書は100ページにも及ぶと語ったことに言及しながら次のように付け加えた。
「我々がジュニアチームを作ったのはそのためなんだ。我々はハミルトンあるいはアロンソ(現マクラーレン)に大金を支払う代わりにベッテル、リカルド、フェルスタッペンにチャンスを与えたんだ。我々のドライバーたちとの契約書は20ページに過ぎないよ」
■リカルドにはすでにフェラーリと事前合意成立とのうわさも
だが、最近のうわさによれば、レッドブルが来季以降もリカルドをキープするのはかなり難しいのではないかとも言われている。というのも、リカルドはすでに38歳となったキミ・ライコネンの後任としてフェラーリとの間で事前合意に至っているとも言われているからだ。
こうしたうわさについて質問されたリカルドは、F1バーレーンGP(8日決勝)が開催されているサヒールで次のように語ったと伝えられている。
「ヨーロッパに戻るまではそのことについてあまり話題に上ることはないだろうね」