F1オーナーのリバティ・メディアが、F1のレースフォーマットを見直すことを検討しているようだと報じられている。
■予選レースや公開車検の導入を検討か
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、リバティ・メディアは現在の予選方式を見直し、決勝のスターティンググリッドを決めるための“予選レース”を土曜日に行うという計画を持っているという。
さらに、金曜日に行われる車検がファンに公開されるようになり、ファンはF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が行う車検の様子を間近でみることができるようにすることも検討されているという。
これに関して、メルセデスを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)は次のように語っている。
「いずれにしてもみんなでクルマのかくれんぼ遊びをする理由は見当たらない」
「ものすごくたくさんの写真が出回っているしね。だから我々はすぐにクルマを見せることができるよ」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、その公開車検は金曜フリー走行の開始前に行われ、土曜日には100kmで争われる予選レースが開催されることなると報じている。そして、この予選レースは燃料搭載量やタイヤには一切の制限が課されない状態で行われるという。
実際にそうしたレースフォーマットに変更されるのか、そうであればそれはいつからなのかといったことは今後F1チームが参加して行われるストラテジー・ミーティングなどで検討されることになるかもしれない。
■決勝は100分レースにすればいいとラウダ
メルセデスF1チームの非常勤会長を務める元F1ドライバーのニキ・ラウダは、それらに加えてもうひとつの案を提案している。
「レースの最長時間を設定してはどうかな? 例えば100分あるいは90分とかね」
そう語ったラウダは次のように付け加えた。
「シンガポールやモナコでの2時間レースは、もし何も起こらなければ売るのが難しいだろう」
現在のルールでは、レース距離を基準としてサーキットごとに決勝レースの周回数が決められている。現在も所定の周回数に到達していなくてもレース時間が2時間を超えた場合にはそこでレースが終了するという“2時間ルール”は設けられている。
だが、逆に言えば平均速度が遅いサーキットではセーフティカー導入などがあってレースが長引いても2時間が経過しなければレースが終了しないわけであり、ドライバーや観客にとって疲れるレースとなることもある。