F1開幕戦オーストラリアGPを翌週に控えた17日(土)、ホンダが「Red Bull Toro Rosso Honda DAY in TOKYO」と題して六本木ヒルズアリーナでキックオフイベントを開催した。
ホンダは「私たち(US)とアスリート(athlete)」がひとつになった「#USLETE」というハッシュダグを掲げ、トークショーの中ではF1ドライバーという仕事について、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーが紹介した。
■F1ドライバーとはどんなアスリートなのか?
F1ドライバーというアスリートは、ただクルマに乗っているだけでどのくらい厳しいものを求められるのかが伝わりにくい。よくF1ドライバーは「100m走を走りながら計算するようなものだ」と言われるが、これについてピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーの2人は次のように答えた。
■ピエール・ガスリー「走りながら考える」
「今年のクルマはさらに速くなって350km/hや370km/hも出るコースもある。その時にエンジニアと話しながらタイヤをマネジメントし、戦略を考えなければならない。大変だけどドライバーにとってはチャレンジングで楽しいよ」
■ブレンドン・ハートレー「鍛え抜いて体重の5倍の重力に耐えている」
「ステアリングのマニュアルは60ページもある。30人ほどのエンジニアがフィードバックしてくれるので、ドライバーができないことはクルマのセットアップを変更すること。95%はドライビングに集中しているよ」
「首には体重の5倍もの5GというGフォースがかかる。コーナーでは40kgの重りで頭を押されているのを耐えているようなものなんだ」
■「鍛えていないと頭で考えられない」
「(F1ドライバーの)身体はすごくシェイプされているアスリートなんだ。スポーツとしては、肉体よりも頭脳を使うスポーツかもしれないけれど、肉体のコアが鍛えられていないと頭を使って余裕を持って考えることができないので、だから肉体を鍛えることが必要なんだ」とブレンドン・ハートレーは続けた。
■負けず嫌いな一面も
身体を鍛えるということについてピエール・ガスリーは「毎日トレーニングしている。今日の午前1時にホテルに着いたけど、今朝9時からジムでトレーニングしていたんだ」と答えると、ハートレーは「僕は6時30分からトレーニングしていたよ」とライバル心むき出しで笑う。
するとガスリーはすかさず「僕の方が長い時間トレーニングしていたよ。ちょっと腕の太さを見せてよ」と笑いながらも負けず嫌いを出すあたりは、いかにもアスリートらしい一面だ。
ホンダのワークス体制でレッドブル・トロロッソ・ホンダとして初めてのF1フル参戦を果たす2人の新人ドライバーは、いよいよ初めてのF1開幕戦オーストラリアGPに臨む。