ルノーF1チームを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、昨年のF1第17戦アメリカGPからチームに加わったカルロス・サインツが、ニコ・ヒュルケンベルグにとって非常にいい刺激となっていると語った。
フォース・インディアからルノーに移籍したヒュルケンベルグは、ルノーで2年目のF1シーズンを迎えるジョリオン・パーマーと組んで2017年シーズンをスタートさせていた。
だが、結果が出せなかったパーマーは第16戦日本GPを最後にシートを喪失。そのシートに座ることになったのがそれまでトロロッソで走っていたサインツだった。レッドブルの契約下にあるサインツはレンタル移籍という形でシーズンが残り4戦となったところでルノーにやってきたのだった。
アビテブールはそのときのことを思い起こしながら母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「ひとつ私が思い出すのは、カルロスをクルマに乗せたときのことだ」
「そのとき私はニコがこういう言葉を口にしたのを始めて聞いたよ。“もう1台のクルマ燃料の状況は? 彼はどのタイヤを使っているんだい? 彼はどのパワーモードで走っているんだい?”とね」
「あのとき初めて、彼はもう1台のことを気にしたんだ」
そう述べたアビテブールは次のように付け加えた。
「それによって彼の目が覚めたということではないよ。なぜなら彼は決して眠ってしまうような競技者じゃないからね。だが、彼は心配になったんだ。そして私はそのことが彼をさらに優れたドライバーへと導くのだと思っている」