2月26日(月)から3月1日(木)まで今年最初のF1公式シーズン前テストが開催されたが、4日間の通算トップタイムを刻んだのは昨年4回目のF1チャンピオンに輝いたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンだった。
まだ最初のテストが終わった段階とはいえ、やはり今年もメルセデスAMGやルイス・ハミルトンと対等に戦えるチームやドライバーが出現する可能性は小さいのではないかとの印象を持った者も少なくないようだ。
■3強チームによる接戦を予想するメルセデス
だが、メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)はバルセロナでの1回目のテストを終えて次のように語った。
「もし我々のシミュレーションが正しければ、フェラーリ、レッドブル、そして我々との間でかなり接近した三つどもえの戦いになるはずだよ」
ハミルトンも、今回のバルセロナテストは雪にも見舞われる低気温の中で行われたこともあり、まだチーム間の力量比較などができる状況ではないと語っている。
■3強チームの差が縮まれば面白いシーズンに
だが、昨シーズン序盤はハミルトンをしのぐパフォーマンスを発揮していたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、やはり今年もメルセデスAMGがF1タイトルに一番近いところにいると考えているようだ。
「メルセデスAMGがチャンピオン候補だよ。だけど、僕たちが昨年よりももっと差を縮めることができればうれしいだろうね」
「そして、もしレッドブルが追いついてくれば、そのときは本当に面白くなると思うよ」
「現時点では自分たちがどういう位置にいるのかを知るのは本当に難しいことなんだ」
そう語ったベッテルは、ほほ笑みを浮かべながら次のように締めくくっている。
「そして、オーストラリア(F1開幕戦/25日決勝)に行けばみんなズボンを下げるだろうから、そのときは本当のことが見えてくるよ」
■今季型マシンの感触はいいとフェルスタッペン
一方、2018年のチャンピオン候補のひとりにあげられているレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、1回目のバルセロナテスト最終日となった1日(木)にはあまり周回を重ねることができなかった。スピンを喫してグラベルにつかまったり、クルマ自体にも問題が発生したりしためだ。
「今ラップタイムを気にしても全然意味はないよ。だからまだあまり心配はしていないんだ」
そう主張した20歳のフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「メルセデスAMGとフェラーリがすごく強いことは分かっている。だけど、僕もここまでのところはクルマにかなり満足できているんだ。感触は間違いなくいいよ」